2005 Fiscal Year Annual Research Report
肝と周辺蔵器の肝再生調節に関する研究-移植過小グラフトの至適門脈血行動態の解明-
Project/Area Number |
17390349
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Research Institution | Mie University |
Principal Investigator |
上本 伸二 三重大学, 大学院・医学系研究科, 教授 (40252449)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
白石 泰三 三重大学, 大学院・医学系研究科, 教授 (30162762)
横井 一 三重大学, 大学院・医学系研究科, 講師 (60174843)
長浜 真人 三重大学, 大学院医学系研究科, 講師 (50198355)
田端 正己 三重大学, 医学部附属病院, 講師 (90291418)
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Keywords | 肝再生 / 生体肝移植 / 門脈圧 / 門脈血流量 / グラフト肝機能 / 過小グラフト / 門脈周辺臓器 |
Research Abstract |
【目的】臨床症例における成人生体肝移植の至適門脈血行動態につき検討した。 【対象と方法】成人間生体肝移植27例を対象とした。移植肝は左葉グラフト(LG)6例、右葉グラフト(RG)12例、中肝静脈付右葉(MHV+RG)9例で、全例移植時に門脈圧(PVP)<20mmHgとなるよう側副血行路の処理を調節あるいは脾摘(n=2)を施行。手術終了時のPVP並びに門脈血流(PVF)を次につき検討した。(1)PVF, PVF/移植肝重量ならびにPVF/PVPと(a)移植肝機能(b)腹水量(2)PVF/PVPに影響を与える因子。 【結果】移植肝血流再開後のPVP、PVF、PVP/移植肝重量、PVF/PVPは心拍出量,中心静脈圧と相関せず、PVPとPVF間にも相関なし。(1)(a)PVFとPVF/PVPは、術後血清ビリルビン濃度の最高値と強い逆相関(r=-0.63:r=-0.60,P<0.01)、1ヶ月目のINRとも逆相関(r=-0.41:r=-0.51,P<0.05)を示し,PVF, PVF/PVPが大きいほど術後肝機能は良好であった。(b)PVF/PVPと術後3日間及び7日目の腹水量は逆相関(r=-0.45:r=-0.41,P<0.05)を示し、PVF/PVPが高いほど腹水量は低値を示した。(2)PVF/PVPはMHV+RGが高く、PVF/PVP/移植肝重量はLGとMHV+RGが高かった。 【結論】(1)移植肝を良好に保つ為にはPVP<20mmHgとした上でPVF、PVF/PVPを高く保つことが有効と考えられた。(2)移植肝単位重量あたりのPVF/PVPはLG=MHV+RG>RGである為、同じ肝重量であるならばLGやMHV+RGを用いた方がPVF/PVPは良好と考えられた。
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Research Products
(6 results)
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[Journal Article] KICG value, a reliable real-time estimator of graft function, accurately predicts outcomes in adult living-donor liver transplantation.2006
Author(s)
Hori T, Iida T, Yagi S, Taniguchi K, Yamamoto C, Mizuno S, Yamagiwa K, Isaji S, Uemoto S.
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Journal Title
Liver Transplantation (In press)
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