2005 Fiscal Year Annual Research Report
消化器癌リンパ節微小転移巣の遺伝子解析と着床・転移形成機序の解明
Project/Area Number |
17390373
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Research Institution | Kagoshima University |
Principal Investigator |
夏越 祥次 鹿児島大学, 大学院・医歯学総合研究科, 助教授 (70237577)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
愛甲 孝 鹿児島大学, 大学院・医歯学総合研究科, 教授 (60117471)
高尾 尊身 鹿児島大学, フロンティアサイエンス研究推進センター, 教授 (80171411)
栄鶴 義人 鹿児島大学, 大学院・医歯学総合研究科, 教授 (00041351)
北薗 正樹 鹿児島大学, 医学部・歯学部附属病院, 助手 (30398276)
喜島 祐子 鹿児島大学, 医学部・歯学部附属病院, 助手 (60381175)
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Keywords | リンパ節転移 / 微小転移 / サイトケラチン染色 / RT-PCR / CEA-mRNA / Ki-67 / D2-40 |
Research Abstract |
リンパ節微小転移を詳細に調べるために臨床的に術前診断でT1-T2,N0と診断した胃癌61例の1410個のリンパ節に対しサイトケラチン染色(CK)とCEA-mRNAの発現をRT-PCRで検討した.組織診断では5例(52個)に,CK染色では8例(65個)に転移が認められた.RT-PCRでは22例(90個)に微小転移が発見された.CK染色陽性の65個はすべてRT-PCR陽性であったが,残る25個はRT-PCRのみ陽性であった.深達度は粘膜癌,粘膜下層癌,筋層に及ぶ癌に頻度は各々24.2%(8/33),29.2%(7/24),50%(2/4)であった.第2群リンパ節転移は6例に認められた.臨床的に深達度が浅く転移陰性と診断された症例にも微小転移が存在する結果であった(Ann Surg).またリンパ節転移とリンパ管侵襲に関してリンパ管特異抗体であるD2-40を用いて検討した結果,リンパ管侵襲陽性例に有意に微小転移例が多く認められた.リンパ管侵襲を詳細に調べることは微小転移の予測になると考えられた(Br J Cancer).また,リンパ節転移および微小転移の特性に関してKi-67抗体を用いて細胞増殖活性を検討した.Ki-67発現は組織診断で発見された転移巣の96%に,2mm〜0.02mmの微小転移巣では92%に,0.2mm以下の転移巣では29%であった.0.2mm以上の転移巣では増殖能力を有していると考えられた.現在さらに他の分子マーカーを用いて検討中である.食道癌のLaser microdissectionでDNAを抽出しMicroarray法でリンパ節転移関連遺伝子を同定した.現在その遺伝子に関して免疫染色とRT-PCRで解析中である.さらにこれまでにSnailやSlugの発現とリンパ節転移の相関があることも報告した.
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Research Products
(6 results)