2007 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
17390384
|
Research Institution | Yokohama City University |
Principal Investigator |
野一色 泰晴 Yokohama City University, 医学研究科, 教授 (60033263)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
跡部 好敏 横浜市立大学, 医学部, 助手 (60264602)
小菅 宇之 横浜市立大学, 附属市民総合医療センター病院, 助手 (10336555)
長岡 昭二 首都大学, 大学院・工学研究科, 教授 (30254147)
山根 義久 東京農工大学, 農学部・獣医学科, 教授 (50262225)
|
Keywords | 人工臓器 / 極細繊維 / バイオマテリアル / BSE / コラーゲン / キチン・キトサン / 親水性 |
Research Abstract |
人工血管の被覆材であるコラーゲンやゼラチンはBSEのあおりを受けてコラーゲンのみならず、全ての生物由来材料は禁止、という事態も予想されたことから、被覆物質を根本的に検討し、以下の設計指針を得た。 1. 生物由来物質は使用せず、合成の生分解性物質を使用する。 2. 被覆物質は極力少量にする。 3. 厚い被覆(Coating)が必須となっている欠点を改善するため、少量の疎水性物質を繊維間隙へしみ込ませ(Impregnation)、撥水効果で漏血阻止を得る。 4. 基材としては、低有孔性でありながら柔軟な超極細繊維製人工血管を使用する。 5. グルタールアルデヒドやホルムアルデヒド等の架橋剤は細胞毒性が強いので使用しない。 本研究では、早い時期にBSE問題に取り組み、単に被覆物質を取り替えるのみならず、基材の人工血管自体も被覆に最適な構造を持たせる工夫を行ってきたところに特徴がある 海外の研究者はポリエステル繊維表面に厚く被覆(Coating)するが、我々は毛細管現象によって狭い繊維間隙に効率よく浸透させることに成功した。これによってCoatingではなく、Impregnationによる漏血の阻止に成功し、被覆物質の総量を10分の1に減少させた。更なる工夫として、通常の太さの繊維に極細繊維を混在させることで、繊維間隙が狭くさせ、毛細管現象で繊維間隙に物質をしみ込ませ易くすることで、柔軟性のある被覆人工血管を得た。
|
Research Products
(2 results)