2006 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
17390401
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Research Institution | The University of Tokushima |
Principal Investigator |
永廣 信治 徳島大学, 大学院ヘルスバイオサイエンス研究部, 教授 (60145315)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
佐藤 浩一 徳島大学, 大学院ヘルスバイオサイエンス研究部, 助教授 (90225938)
松原 俊二 徳島大学, 医学部・歯学部附属病院, 講師 (60294675)
西 京子 徳島大学, 医学部・歯学部附属病院, 助手 (60335817)
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Keywords | 脳動脈瘤 / 成因 / 実験モデル / エストローゲン / 高血圧 / 女性 |
Research Abstract |
脳動脈瘤形成に至る血管内皮細胞傷害および炎症性変化 これまでにラット頭蓋内血管内皮細胞の形態を映し出したcorrosion castを作成し電子顕微鏡下で観察し、動脈瘤形成にいたる形態学的変化を Stage I:血管内皮細胞軽度変化(不規則な走行) Stage II:血管内皮細胞弛緩および血管壁の隆起 Stage III:嚢状に発達した動脈瘤 の3段階に分類している。今年度の研究では新たに動脈瘤を誘発した雄性ラットを用いてこれらの観察結果に対応すると考えられる血管壁をeNOS、<α-smooth muscle actin、macrophage、matrix metalloprotease-9に対する抗体を用いて染色し、脳動脈瘤形成に至る変化を免疫組織学的に評価した。 Stage Iでは血管内皮細胞のeNOS発現の減少がみられ、stage IIでは病巣へのmacrophageの浸潤や中膜からの平滑筋遊走などの炎症性初期変化が観察された。stage IIIでは増加したmacrophageおよびMMP-9陽性細胞の強い発現がドーム状弛緩部周囲に観察され、炎症性変化が進行していると推察された。血管壁の蛋白分解などによる血管壁の緋薄化がドーム状弛緩へと進展し、嚢状動脈瘤形成に至ることが示唆された。雄性ラットで嚢状脳動脈瘤に進行する過程の組織変化と形態変化との関連性を解析した本研究はJournal of neurosurgery,2007に掲載される予定である。さらに我々が確立した脳動脈瘤を再現性よく効率に発症させられる雌性ラットmodel動物を用いて脳動脈瘤形成に至る分子メカニズムを明らかにしている段階である。
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Research Products
(1 results)