2006 Fiscal Year Annual Research Report
マルチ機能化高分子ナノキャリアによるsiRNA導入法の構築と骨軟骨疾患への応用
Project/Area Number |
17390412
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
位高 啓史 東京大学, 大学院医学系研究科, 特任講師 (60292926)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
鄭 雄一 東京大学, 大学院工学系研究科, 教授 (30345053)
川口 浩 東京大学, 医学部附属病院, 助教授 (40282660)
中村 耕三 東京大学, 医学部附属病院, 教授 (60126133)
片岡 一則 東京大学, 大学院工学系研究科, 教授 (00130245)
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Keywords | siRNA / デリバリーシステム / ナノキャリア / 骨軟骨疾患 / ナノテクノロジー / 高分子ミセル |
Research Abstract |
今年度はナノキャリア物性の詳細な検討,in vitroでの遺伝子発現抑制の実験を中心に行った. (1)高分子合成,物性評価 ナノキャリア組成として,これまで検討したsiRNAにポリエチレングリコール(PEG)-カチオン性高分子(ブロック共重合体)とを混合して調製されるキャリアに加え,siRNA側にPEGを連結し(siRNAコンジュゲート),カチオンポリマーと混合することにより,〜100nmの単分散会合体の形成が確認された.PEGとsiRNAの連結部分にpH応答性官能基を挿入することにより,細胞内エンドソームの酸性環境での効率よいsilRNAリリースを図った. (2)in vitro遺伝子発現抑制実験 先に樹立したレポーター遺伝子恒常発現株細胞を使用したin vitro実験により,siRNAコンジュゲート型キャリアにて,低濃度siRNAでの遺伝子発現抑制の可能であることが分かった.キャリアの安定性および細胞内環境への応答性が効果を発揮したものと考えられた.またブロック共重合体型のキャリアにても,ミセル構造の安定性,均一性と遺伝子発現抑制能の明確な相関が明らかとなった. (3)スフェロイド長期培養法による評価 1週を超える長期の遺伝子発現抑制能を評価するため,細胞のスフェロイド培養を行い,細胞増殖に関係するDNA helicase famiy遺伝子を抑制するsiRNAを投与すると,siRNAコンジュゲート型キャリアにて時間・投与量依存的な増殖抑制が確認された.今後in vitro,in vivoを含め,キャリアの遺伝子発現抑制能の時間的な経過を重視した観察を進める予定である.
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Research Products
(4 results)