2006 Fiscal Year Annual Research Report
骨形成促進を目的とした組織工学技術の確立-脚延長モデルでの骨形成効率化の検討-
Project/Area Number |
17390416
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
石黒 直樹 名古屋大学, 大学院医学系研究科, 教授 (20212871)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
鬼頭 浩史 名古屋大学, 大学院医学系研究科, 助手 (40291174)
酒井 忠博 名古屋大学, 大学院医学系研究科, 研究員 (60378198)
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Keywords | 骨芽細胞 / hrBMP-2 / 多孔性セラミック / 脚延長モデル / VEGF遺伝子 |
Research Abstract |
本研究の目的は組織間葉系細胞を含む骨髄細胞を用いて増殖・分化を制御することにより多量の骨芽細胞を産生し、Scaffoldを組み合わせて骨組織の形成を促進する方法を開発することである。 scaffoldの開発:細胞を治療に用いる際のscaffold足場は重要な意義を持つ。多孔性セラミックに培養骨芽細胞を付着させることにより、骨形成を補足し、治療期間の短縮や早期の新生骨強度の改善を検討した。しかし、骨形成能の促進効果は得られなかった。hrBMP-2を始めとする成長因子を添加して研究を続けている。PRP gelを使用した3次元培養下での骨芽細胞分化・増殖能の検討を行った。同種骨と骨髄間葉系細胞由来骨芽細胞様細胞との併用は骨形成効果が高く、scaffoldとしての同種骨の有用性を再確認した。 細胞治療の方法確立:分化誘導した骨芽細胞様細胞を脚延長モデルにコラーゲン、PRPを始めとする各種生体活性物質を含むゲルと共に注入する。骨形成を組織学的、骨形態計測学的、生化学的、三点曲げ試験による新生骨強度計測等で定量評価を行った。特に延長肢に対する荷重を始めとする運動負荷による骨形成促進効果は高く、荷重による骨形成効果が確認された。また、追加的に成長因子(hrFGF-2、hrBMP-2)を直接局所に注入する群でも軽度の軽度の骨形成促進効果が確認された。 遺伝子導入による血管新生の効果検討:ラット脚延長モデルに骨髄細胞由来分化誘導骨芽細胞とVEGF遺伝子を強制発現させた細胞を移植する実験を行った。VEGF産生細胞移植群では血管新生と最終的な骨形成の促進効果が確認できた。経時的にレ線学的評価を行い、組織学的評価では免疫組織染色により新生血管を観察した。血管新生による骨形成能向上は、臨床的にも骨折の遷延治癒に用いることができ臨床的は有用性が期待できる。
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Research Products
(5 results)