2005 Fiscal Year Annual Research Report
マイナーコラーゲン分子の機能ドメイン及び骨、軟骨、筋組織における発現機構の解析
Project/Area Number |
17390418
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Research Institution | Oita University |
Principal Investigator |
吉岡 秀克 大分大学, 医学部, 教授 (00222430)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
松尾 哲孝 大分大学, 医学部, 助手 (10284788)
住吉 秀明 大分大学, 医学部, 助手 (60343357)
調 恒明 大分大学, 医学部, 助教授 (50179058)
二宮 善文 岡山大学, 医学部, 教授 (70126241)
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Keywords | コラーゲン / 遺伝子発現 / 転写調節機構 / 細胞外マトリックス / 歯牙 / アデイポネクチン |
Research Abstract |
間葉系幹細胞は種々の刺激の影響を受けて、骨芽細胞、軟骨細胞、脂肪細胞、筋芽細胞、線維芽細胞に分化する。これらの細胞は分化と共に細胞外マトリックスであるコラーゲンを産生するようになる。本研究では量的には発現が少ないコラーゲン分子に関して解析を行った。 1)コラーゲンα1(III)鎖遺伝子の転写調節 ヒト遺伝子のプロモーターをカバーするDNA断片を用いて転写調節機構の解析を行った。ルシフェラーゼアッセイを行い、-96〜-34が転写に必要な最小の活性を持ちうることを示した。さらにゲルシフトアッセイにより、-79〜-63の領域が特に重要で、ここには複数の因子が結合することがわかった。さらに、細胞によって、その複合体を形成する因子の構成は異なると思われた。 2)歯牙組織におけるV/XI型コラーゲンの発現 V/XI型コラーゲンを構成するα鎖の転写産物をみる為にRT-PCR及びin situ hybridizationを行なった。その結果、歯芽細胞にはα1(V)、α2(V)、α1(XI)、α2(XI)鎖の発現は見られたが、α3(V) 、α3(XI) (=α1(II))鎖の発現は見られなかった。さらに抗体を用いて免疫組織学的に検索すると、α1(V) 、α1(XI) 、α2(XI)鎖が存在していた。このことより、歯牙細胞では従来の骨等に存在するV型や、軟骨に存在するXI型コラーゲンとは異なる分子亜型が存在することが示唆された。 3)コラーゲン様領域を持つアデイポネクチンのマウス胎生期における発現 コラーゲン様領域を持つ、血清タンパクであるアデイポネクチンのマウス胎児における発現をRT-PCR、in situ hybridization、および免疫組織学的手法で調べた。その結果、マウス胎児16.5日目より、褐色脂肪細胞や未熟な白色脂肪細胞に発現することがわかった。
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Research Products
(5 results)