2006 Fiscal Year Annual Research Report
第14番染色体長腕上のヒト腎細胞癌特異的刷り込み型癌抑制遺伝子の同定
Project/Area Number |
17390438
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Research Institution | Shiga University of Medical Science |
Principal Investigator |
川上 享弘 滋賀医科大学, 医学部, 助手 (90346023)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
岡本 圭生 滋賀医科大学, 医学部, 講師 (50303780)
岡田 裕作 滋賀医科大学, 医学部, 教授 (20127062)
成田 充弘 滋賀医科大学, 医学部, 講師 (00263046)
上仁 数義 滋賀医科大学, 医学部, 助手 (90324590)
牛田 博 滋賀医科大学, 医学部, 助手 (80418756)
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Keywords | 腎細胞癌 / DLK1 / インプリンティング |
Research Abstract |
【目的】腎細胞癌において、第14番染色体長腕(14q)は第3番染色体短腕(3p)に次いで頻度の高い染色体欠失部位であり、同領域に癌抑制遺伝子が存在する可能性が指摘されてきた。前年度われわれは14q32に存在する刷り込み遺伝子であるDLK1(Delta like homolog)が腎細胞癌の新規癌抑制遺伝子であることが明らかとなった。今年度はさらに腎癌組織におけるDLK1遺伝子の不活化メカニズムについて検討した。 【方法】腎癌由来細胞株15株、腎癌手術切除標本50例からDNAを抽出した。DNAメチル化パターンをbisulfite genomic sequencing法とTA cloning法にて検討した。 【結果】DLK1は刷り込み遺伝子であることから50%メチル化であるDMR(Differentially Methylated Region)が存在することが予想された。しかしDLK1の発現にかかわるCpG islandのメチル化はDLK1のpromoter, gene bodyには認められず、DLK1の3'側90kbに存在する相補的刷り込み遺伝子GTL2の1.3kb上流に認めた。このDMRは正常腎では50%メチル化状態であるのに対し腎癌細胞・腎癌組織では100%メチル化状態であった。 【考察】腎癌発生過程においてDLK1の相補的刷り込み遺伝子GTL2の上流にあるDMRが異常メチル化を獲得することがDLK1を不活化につながっていることが明らかとなった。
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Research Products
(1 results)
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[Journal Article] Imprinted DLK1 is a putative tumor suppressor gene and inactivated by epimutation at the region upstream of GTL2 in human renal cell carcinoma2006
Author(s)
Kawakami, T., Chano, T., Minami, K., Okabe, H., Okada, Y., Okamoto, K
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Journal Title
Human Molecular Genetics 15
Pages: 821-830
Description
「研究成果報告書概要(欧文)」より