2005 Fiscal Year Annual Research Report
細胞間情報伝達系の制御による過活動膀胱に対する分子標的治療の研究
Project/Area Number |
17390443
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Research Institution | Nagoya City University |
Principal Investigator |
橋谷 光 名古屋市立大学, 大学院・医学研究科, 講師 (10315905)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
鈴木 光 名古屋市立大学, 大学院・医学研究科, 教授 (80037548)
窪田 泰江 名古屋市立大学, 大学院・医学研究科, 研究員 (00381830)
郡 健二郎 名古屋市立大学, 大学院・医学研究科, 教授 (30122047)
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Keywords | 間質細胞 / 平滑筋 / 過活動膀胱 / 尿流出路閉塞 / 細胞内カルシウム濃度 / ギャップ結合 / 細胞内カルシウム貯蔵部位 / Kit免疫反応陽性細胞 |
Research Abstract |
1.モルモットに排尿可能な程度の尿流出路閉塞を処置し、1-3週間後に排尿記録(排尿回数、1回排尿量)により過活動膀胱の状態になっていることを確認した。閉塞群と対象群において間質細胞の分布を、ACK-2(Kit抗体)およびVimentinを用いて免疫組織学的に検討した結果、閉塞群において間質細胞が増加する傾向を認めた。 2.カルシウム蛍光指示薬Fluo-4負荷ウサギ尿道平滑筋標本を用いて細胞内カルシウム濃度変動を測定した結果、カルシウムチャネル阻害薬に抵抗性の2種類のカルシウム濃度上昇が認められた。1つは平滑筋線維束間の結合組織に存在する細胞群から記録される持続時間10-20秒程度で、1分間に1-5回程度起こる反応で、もう1つは平滑筋線維束内に認められる持続時間2-4秒で、1分間に5-10回起こる反応であり、いずれも細胞内カルシウム貯蔵部位の機能阻害により抑制された。 3.ウサギ尿道平滑筋標本を用いたFura-2による細胞内カルシウム濃度測定および細胞内電位記録、筋張力測定により、細胞内カルシウム貯蔵部位に依存する反応と、カルシウムチャネル阻害薬により消失する2種類の反応を認め、間質細胞から平滑筋細胞自体へのペースメーキングの移行が示唆された。 4.ウサギ陰茎海綿体平滑筋に存在する間質細胞はプロスタグランジン合成酵素であるCOX-2を発現しており、プロスタグランジンを自発的に遊離して自動運動の発生および神経性ノルアドレナリンの作用を増強していることを明らかにした。一酸化窒素による抑制性伝達では持続の短い刺激(10秒以下)においては細胞内カルシウム濃度の低下をほとんど伴わずに筋弛緩を起こし、刺激時間の延長とともにカルシウム濃度低下が起こることを示した。
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Research Products
(5 results)
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[Journal Article] Intercellular communications within the rat anterior pituitary XII : immunohistochemicaland physiological evidences for the gap junctional coupling of the folliculo-stellate cells in the rat anterior pituitary.2005
Author(s)
Sato Y, Hashitani H, Shirasawa N, Sakuma E, N aito A, Suzuki H, Asai Y, Sato G, Wada I, Herbert DC, Soji T.
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Journal Title
Tissue & Cell 37
Pages: 281-291