2006 Fiscal Year Annual Research Report
3次元マイクロアレイシステムを用いた新たな子宮体癌マススクリーニング法の開発
Project/Area Number |
17390444
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
八重樫 伸生 東北大学, 大学院医学系研究科, 教授 (00241597)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
伊藤 潔 東北大学, 大学院医学系研究科, 助教授 (70241594)
林 慎一 東北大学, 医学部, 教授 (60144862)
新倉 仁 東北大学, 病院・講師 (80261634)
森谷 卓也 東北大学, 病院・助教授 (00230160)
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Keywords | マイクロアレイ / 子宮体癌 / マススクリーニング / 検診 / ミドカイン |
Research Abstract |
手術標本から採取した組織を用いてマイクロアレイを施行した。用いた組織は高分化型(G1)、低分化型(G3)と正常部位であり、本研究に有用と思われる遺伝子を22遺伝子選出することができた。今後はそれらの結果から選出した遺伝子について、子宮体癌患者から採取されてきた組織をサンプルとして用いてreal-timePCRを施行し、3Dマイクロアレイによる診断開発に有効な遺伝子を検討していく予定である。 選出した遺伝子から癌の進行とともに発現が上昇するMidkine(MK)遺伝子に着目し解析を行った。手術標本から採取した組織を初代培養し、増殖・培養した子宮体癌の間質細胞18例を用いreal-timePCRを施行したところ、各間質細胞でMKの有意な発現上昇を確認した。MKが発現していないHec-1A細胞にMK遺伝子を安定導入し、細胞増殖の変化をMTT assayで検討したところ、MKを発現する細胞では増殖が速かった。Soft agar colony formation assay、Migration assay、Invasion assayを行ったが、MK遺伝子導入の有無で差はなかった。抗MK中和抗体を添加してMTT assayを施行すると、各コロニーとも増殖が認められるものの、抗体添加による増殖能の変化はなかった。ELISA法により患者血清中MK濃度を測定したところ、子宮体癌患者の平均値は非癌患者(子宮筋腫患者)の3倍高かった(p<0.05)。MK含有培地で間質細胞を培養すると、培養液中のサイトカインで1L-1B, IL-6,1L-10はほとんどが検出限界未満(5.00pg/ml)だったが、1L-8の分泌は高かった。これを基に+MKと+空ベクターの各コロニー株の培養液上清中のサイトカイン(IL-8)濃度を測定すると、MK遺伝子導入株で1L-8値が高く、MKによる1L-8誘導の可能性が示唆された。
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Research Products
(9 results)