2007 Fiscal Year Annual Research Report
アレルギー性鼻炎に対するナノレベルからの機序解明と新治療法開発
Project/Area Number |
17390458
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Research Institution | University of Fukui |
Principal Investigator |
藤枝 重治 University of Fukui, 医学部, 教授 (30238539)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
山田 武千代 福井大学, 医学部附属病院, 講師 (70283182)
藤林 康久 福井大学, 高エネルギー医学研究センター, 教授 (50165411)
杉原 伸治 福井大学, 大学院・工学研究科, 助教 (70377472)
木村 有一 福井大学, 医学部, 助教 (50281035)
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Keywords | 遺伝子多型解析 / インターフェロンガンマーリセプター1 / 網羅的蛋白解析 / 全ゲノムアプローチ / alpha-1-antitrypsin / Apolipoprotein A-1 |
Research Abstract |
福井県在住の20歳から50歳まで1600名から採血を行った。得られた採血からDNAサンプルと抗原特異的IgE(7種)、症状、アレルギー疾患合併率、ペット、インフルエンザ予防接種からなるデータベースを構築した。10万の遺伝子多型は、イルミナ社製全ゲノム用SNPジェノタイピングアレイを用いて検討した。候補遺伝子は、自然免疫系遺伝子30遺伝子100遺伝子多型を調べた。またスギ花粉曝露室での花粉曝露前後での血漿、およびスギ花粉症に対して舌下免疫療法の二重盲検試験での前後血漿を回収して、網羅的蛋白解析を行った。 その結果、20歳代、30歳代、40歳代での血清中スギ特異的IgE抗体陽性率は、それぞれ58%、48%、49%であったが、症状発現率は37%、35%、38%であった。すなわちこの10%〜20%は、感作成立後何らかの免疫学的機序で症状発現が抑えられていることを意味していた。ペットの有無では、スギ感作陰性症状陰性群でもっとも飼っている率が高く、ついでスギ感作陽性花粉症症状陰性群、感作陽性症状陽性群が有意に低かった。インフルエンザの予防接種を行っている群は、行っていない群よりも有意に血清中総IgE値が低値であった. 候補遺伝子アプローチによる遺伝子多型解析では、インターフェロンガンマーリセプター1(IFNGR1)において有意な相関が認められた。全ゲノムアプローチでの解析では、一次ならびに二次解析で、36遺伝子までに絞り込めた。花粉曝露による網羅的蛋白解析では、曝露後に19因子の変動を見いだした。そのうちalpha-1-antitrypsinとApolipoproteinA-1の2因子を同定し得た。舌下免疫療法臨床試験を行い、網羅的検討を行った。その結果、免疫治療により増加する8種類の血漿中蛋白が得られた。また末梢血リンパ球の網羅的なトランスフォーム解析(48,000 transcripts)では32の遺伝子発現が亢進した。
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Research Products
(18 results)
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[Presentation] プロテオーム解析による花粉症関連たんぱく質の同定2007
Author(s)
牧野友香, 高橋昇, 大澤陽子, 小島章弘, 山田武千代, 目野浩二, 鈴木英昭, 内田和彦, 有波忠雄, 野口恵美子, 藤枝重治
Organizer
第57回日本アレルギー学会秋季学術大会
Place of Presentation
横浜
Year and Date
2007-11-01
Description
「研究成果報告書概要(和文)」より
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