2006 Fiscal Year Annual Research Report
ケーブルを用いない1チップ型人工網膜の臨床応用へ向けた基礎研究
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17390465
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
富田 浩史 東北大学, 先進医工学研究機構, 助教授 (40302088)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
玉井 信 東北大学, 先進医工学研究機構, 教授 (90004720)
小柳 光正 東北大学, 大学院工学研究科, 教授 (60205531)
菅野 江里子 東北大学, 先進医工学研究機構, 助手 (70375210)
佐藤 まなみ 東北大学, 先進医工学研究機構, 技術補佐員 (80375211)
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Keywords | 人工網膜 / 網膜変性 / 三次元積層化技術 / ウサギ |
Research Abstract |
平成17年度の研究で、生体親和性を有する素材、網膜刺激のための適切な電流値、刺激パターン(パルス幅、パルスパターン)を決定した。人工網膜をインプラントした後に視機能の回復の程度を判定するために、ウサギの視細胞変性モデルを作製した。視細胞を変性させる方法として、ヨーソ酸ナトリウムを用いた。行動解析にはトンネルを有する迷路を用いた。ヨーソ酸ナトリウムの反復投与により、顕著に視覚誘発電位の低下が認められた。また、組織学的にも視細胞の変性が確認され、正常ウサギの視細胞を変性させることができることを確認できた。迷路を用いた行動解析で、これらのウサギは正常に比較して、顕著に活動性が低下した。そこで、昨年度決定した刺激パターンに基づいて、バッテリー駆動型の人工網膜チップを試作し、ウサギ眼内にインプラントを行った。しかし、実際の行動解析を行うに当たり、バッテリー駆動型人工網膜チップに様々な問題点が生じた。1つはバッテリーケーブルの強度不足が挙げられる。この問題に対して、コーティング材料を検討し、ケーブルに柔軟性と強度を与えることで解決した。さらに、人工網膜チップについても改良を加え、インプラント後も外部からパルスパターン、刺激電流値を制御できるようにバッテリー内に人工網膜の刺激電流値、パルス幅を調整する回路を設けた。行動解析には、迷路に加えてラットで一般的に用いられている首振り運動試験を加える予定である。遺伝盲ラットを用いた研究で首振り運動試験で視機能を判定できることを確認している。
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Research Products
(6 results)