2005 Fiscal Year Annual Research Report
緑内障性視神経障害の分子機構の解明と治療に関する研究
Project/Area Number |
17390466
|
Research Institution | Niigata University |
Principal Investigator |
阿部 春樹 新潟大学, 医歯学系, 教授 (40018875)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
福地 健郎 新潟大学, 医歯学系, 講師 (90240770)
上田 潤 新潟大学, 医歯学総合病院, 助手 (10401746)
|
Keywords | 緑内障 / 実験緑内障眼 / 視神経乳頭 / DNAマイクロアレイ / 免疫組織化学 / リアルタイムRT-PCR |
Research Abstract |
<基礎的アプローチ> カニクイザルの前房水を粘弾性物質(ヒーロンV【○!R】)と置換し、角膜浮腫を生じる程度の眼圧上昇を惹起し、急性実験緑内障眼モデルを作成した。3日間、概ね30mmHg以上の眼圧を維持させた後に無痛的に賭殺し、実験緑内障モデル眼とコントロール眼を摘出し、乳頭篩状板部から前篩状板部にかけて視神経乳頭の組織を採取してトータルRNAの抽出を行った。この試料を用いて、実験緑内障モデル眼とコントロール眼について、Affymetrix社Human Genome U133 Plus2.0 Arrayを用いてDNAマイクロアレイによる解析を行った。Detection Present-Present, Signal Log Ratio≧2の条件では90個、Signal Log Ratio≦2では62個と限られた数の遺伝子が抽出されるのが確認できた。変化が確認できた遺伝子の主なものとしてCeruloplasmin, transforming growth factor, beta 1、tissue inhibitor of metalloproteinase 1、matrix metalloproteinase 2、cytochrome P450,family 1,subfamily B,polypiptide 1、collagen, type IV,VI,XVなどに関して発現上昇が、Brain-derived neurotrophic factorなどに関しては発現低下が示唆された。また同様にして作成したカニクイザルの急性緑内障眼モデルとコントロール眼から、光顕用パラフィン・ブロックを作成した。今後、マイクロアレイでfish outされた細胞死の経路に関係した分子の抗体を選択して免疫組織化学による形態学的解析を行い、免疫活性について調べる予定であり、また、抽出したトータルRNAを用いて、リアルタイムRT-PCRなどの分子生物学的解析を行いDNAマイクロアレイの結果を検証していく予定である。
|
Research Products
(27 results)