2007 Fiscal Year Annual Research Report
DMP1遺伝子の転写調節領域を利用した遺伝子導入マウスの作製と骨細胞の機能解明
Project/Area Number |
17390484
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
豊澤 悟 Osaka University, 歯学研究科, 教授 (30243249)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
小守 壽文 長崎大学, 大学院・医歯薬学総合研科, 教授 (00252677)
中野 貴由 大阪大学, 工学研究科, 准教授 (30243182)
新谷 誠康 大阪大学, 歯学研究科, 准教授 (90273698)
佐伯 万騎男 大阪大学, 歯学研究科, 講師 (30273692)
本間 志保 大阪大学, 歯学研究科, 講師 (40372627)
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Keywords | 骨細胞 / DMPl / シス作用性転写調節領域 / 遺伝子導入マウス / 石灰化 / 骨の維持 / 骨粗鬆症 |
Research Abstract |
骨は体の支持組織であると共に、カルシウムの貯蔵庫として生体のホメオスターシスに重要な役割を果たしている。骨の中には至る所に骨細胞が存在し、骨にとって重要な役割を持つ細胞である。従来の研究からは、骨細胞は骨細胞性骨溶解による血中ミネラルの調整、物理的負荷のメカニカルセンサーとしての働きなどの機能が推察されている。 我々は、骨の非コラーゲン性基質であるdentin matrix protein 1(DMP1)の遺伝子発現が骨細飽に特異的である事を明らかにし、骨細胞に特異的に遺伝子を発現させるDMP1遺伝子のシス作用性転写調節領域を検討した。DMP1遺伝子上流を含む約12kbpのDNA遺伝子断片クローンより、この領域を制限酵素で切り出し、転写調節領域+GFPレポーターの融合遺伝子コンストラクトを作製した。GFPレポーターをつないだコンストラクトをマウス受精卵へ注入し、骨細胞に特異的に発現するシス作用性転写調節領域の同定を行った。 最近、DMP1-ノックアウト(KO)マウス解析から、 DMP1の欠失した骨細胞は、FGF-23を高率に発現するという報告がなされた。従って、我々の作製したDMPl過剰発現トランスジェニック(Tg)マウスでは、 FGF-23発現が低下し、尿リン排泄量が低下して高リン血症になると考えられるが、DMP1-TgマウスではFGF-23濃度の低下も、尿リン排泄量の低下も起こらず,DMP1-KOマウスの結果と矛盾した。次に、我々は骨芽細胞の培養系を用いて、DMP1発現をmiRNAによりノックダウン、アデノウイルスにより過剰発現させ、 FGF-23の発現の変化を検討したが、FGF-23発現の変化は認められなかった。従って、DMPl-KOマウスにおけるFGF-23の過剰発現は、骨組織の石灰化異常の結果によりもたらされた2次的変化であると推察された。
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Research Products
(4 results)