2006 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
17390489
|
Research Institution | The Nippon Dental University |
Principal Investigator |
青葉 孝昭 日本歯科大学, 生命歯学部, 教授 (30028807)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
田谷 雄二 日本歯科大学, 生命歯学部, 助教授 (30197587)
島津 徳人 日本歯科大学, 生命歯学部, 講師 (10297947)
佐藤 かおり 日本歯科大学, 生命歯学部, 講師 (90287772)
柬理 頼亮 日本歯科大学, 生命歯学部, 助手 (40366761)
柳下 寿郎 日本歯科大学, 生命歯学部, 助教授 (50256989)
|
Keywords | 歯学 / 病理学 / 発生 / 形態形成 / 突起間融合 / 上皮間葉相互作用 / 裂奇形 / 3次元解析 |
Research Abstract |
本研究では、口腔顎顔面の形態形成の仕組みと裂奇形の発症機序を解明する目的で、二次口蓋突起、一次口蓋突起と下顎突起における突起間接着から間葉合流に至る先端上皮(MEE)細胞の機能と運命(細胞認識と接着、細胞運動、細胞死、細胞移住、上皮間葉転換)を検証する。初年度の研究成果を引き継ぎ、胎生9.5から11.5日のICRマウス胎仔を観察対象として、下顎突起癒合における表現型を追跡するとともに、癒合前後での下顎突起正中部における遺伝子発現をcDNAマイクロアレイで解析した。下顎突起癒合前後で発現量に顕著な変動を示した遺伝子450個(発現上昇175個、下降275個)が抽出され、細胞間情報伝達に関連する遺伝子群として転写因子47個、サイトカインと受容体42個、細胞増殖関連32個、細胞接着関連28個が検出された。特に、突起癒合と上皮間葉間の相互作用に関連する遺伝子群(Msx1、Dlx6など)の変動が目立っており、これらの遺伝子発現の変動はリアルタイムPCRでの解析結果と一致することを確かめた。また、下顎突起正中部での筋系譜細胞の分化と関連して、癒合後にPax3、Myf5、MyoD、Follistatinの発現上昇も認められた。現在、癒合前後で発現レベルが大きく変動する遺伝子群について、microdissection法により上皮・間葉細胞を分離しリアルタイムPCRでmRNA発現量の推移を調べている。In vivoでの観察と並行して、マウス下顎突起の癒合と組織/器官の形態形成を再現しうる器官培養モデルを確立しており、突起先端上皮の消失に伴う細胞死・移住・接着・上皮間葉形質転換などの細胞応答や正中の癒合部での組織/器官の形成プロセスと時期・部位特異的な遺伝子発現について検討している。
|
Research Products
(7 results)