2007 Fiscal Year Annual Research Report
感染歯髄の修復-LSTR 3Mix-MP Save Pulp療法の基礎的検討-
Project/Area Number |
17390500
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Research Institution | Niigata University |
Principal Investigator |
星野 悦郎 Niigata University, 医歯学系, 教授 (90124619)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
子田 晃一 新潟大学, 医歯学系, 准教授 (90018755)
大島 勇人 新潟大学, 医歯学系, 教授 (70251824)
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Keywords | 歯髄炎治療 / 歯内治療 / 病巣無菌化組織修復療法 / 3Mix-MP療法 / Endodontics / LSTR / Save Pulp |
Research Abstract |
従来、抜髄が適応とされていた自発痛の見られる歯髄炎も、我々が確立した病巣無菌化組織修復(Lesion Sterilization and Tissue Repair: LSTR)3Mix-MP Save Pulp療法によって治癒・保存できるが、不可逆的に障害されているとされる歯髄組織を病理組織学的に精査した。 1.臨床試料の収集:倫理的に抜歯が可能である対咬歯のない第3大臼歯を対象としたが、萠出位置の関係から歯髄炎治療はそう容易でないこと、しかも、治療成功例を対象とするため、本療法に熟練した研究協力者の増加を図る必要から、引き続き、国内外での臨床学術の教授を行った。 2.病態検討:昨年度までの19例に加えて、全32例について、歯の状態をマイクロCT技術を用いて記録後、6-8ケ月の脱灰後、組織学的な検討を行った。30例は自発痛の履歴があったが、その自発痛の程度、あるいはその他の臨床症状と歯髄組織の組織破壊の程度とに関連無く、露髄部直下を除いて炎症の程度は中程度が最も多く、比較的軽い事が示された。また、象牙芽細胞層は消失、乱れ、空胞化など見られたもののその変化は限局的であった。むしろ、露髄の放置時間の長さが歯髄組織の破壊を進めていた。この結果は、自発痛を伴う歯髄炎でも、受診の時点での組織障害の程度は低く、3Mix-MP療法によって臨床的に組織保存がなされている現状とあっていた。 3.組織修復の検討:全32例の内、22例にはLSTR 3Mix-MP Save Pulp療法が為され、直後から3年後に試料としている。この治療によって特に組織障害が進んでいる例はなく、長期経過例では炎症像が軽減している。最長5年半の長期経過例2例を含め、さらに多くのLSTR 3Mix-MP Save Pulp療法臨床試料での評価を行っている。
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Research Products
(1 results)