2006 Fiscal Year Annual Research Report
象牙質/歯髄複合体の免疫防御機構-樹状細胞の多様性と動態の免疫組織化学的解析-
Project/Area Number |
17390508
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Research Institution | Niigata University |
Principal Investigator |
興地 隆史 新潟大学, 医歯学系, 教授 (80204098)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
吉羽 邦彦 新潟大学, 医歯学系, 助手 (30220718)
吉羽 永子 新潟大学, 医歯学系, 助手 (10323974)
大島 勇人 新潟大学, 医歯学系, 教授 (70251824)
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Keywords | 樹状細胞 / 象牙質 / 歯髄複合体 / 歯髄炎 / 根尖性歯周炎 / 免疫組織化学 / MHC class II分子 / CD11c / CD86 |
Research Abstract |
本研究は、象牙質/歯髄複合体という特異な環境下に存在する樹状細胞の多様性の免疫組織化学的を通じて、これらの細胞の歯髄疾患病態進行過程への関与の実態を追究しようとするものである。 本年度はラットの正常歯髄、炎症歯髄あるいは歯髄疾患の継発疾患である根尖性歯周炎の病変部を試料として、下記の検索を行った。 1.各種樹状細胞亜群の超微形態学的・免疫細胞化学的検索 2.樹状細胞の局在・密度と病態との関連の検討 3.補助シグナル分子発現細胞と病態との関連の検討 その結果、以下の所見を得た。 1.露髄開放により惹起させた実験的歯髄炎あるいは根尖性歯周炎の病変部に存在する樹状細胞の挙動を、特にOX6(抗MHC class II分子)、【approximately equal】、およびOX62(抗ラット樹状細胞亜群)発現細胞に着目しながら、光顕、電顕免疫組織化学的に検討した。その結果、超微形態上の特徴および上記マーカーへの反応性から、樹状細胞が主としてCD11cに陽性反応を示すtype I、およびOX62に陽性反応を示すtype IIの二群に大別可能であることを確認するとともに、両者が起源・成熟段階・さらには機能的に異なる亜群を形成している可能性を見出した。 2.樹状細胞マーカーであるCD86の光顕、電顕免疫組織化学的検索法を概ね確立し、正常な歯根膜や上記の方法で誘発した根尖性歯周炎の病変部に存在する樹状細胞の一部がCD86陽性を示すことを光顕、電顕免疫組織化学的に見いだした.CD86陽性細胞は、病変の拡大が概ね終息した誘発28日後ではOX6陽性細胞のおよそ10%の比率で存在しており、PGP9.5陽性の神経線維にしばしば近接して分布した。従って、CD86陽性の成熟樹状細胞と神経系との相互作用が病変形成を修飾している可能性が示唆された。
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Research Products
(4 results)