2005 Fiscal Year Annual Research Report
歯の喪失は痴呆のリスクになるか-MRIによる長期前向き研究
Project/Area Number |
17390511
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
菊池 雅彦 東北大学, 病院, 教授 (60195211)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
坪井 明人 東北大学, 病院・講師 (00241646)
高津 匡樹 東北大学, 病院・講師 (50343033)
伊藤 進太郎 東北大学, 大学院・歯学研究科, 助手 (00361105)
駒井 伸也 東北大学, 病院・助手 (90234864)
木之村 重男 東北大学, 病院・講師 (70281996)
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Keywords | 歯の喪失 / 歯周病 / 脳MRI / 痴呆 / 灰白質容積 / 現在歯数 / 咬合歯数 / 義歯使用 |
Research Abstract |
最近、歯の喪失や歯周病が痴呆と関連があるとする仮説が報告されているが、従来の後向き研究や横断研究では、歯の喪失や歯周病と痴呆の因果関係は明らかではなく、これらを解明するためには、被験者を長期間追跡調査する前向き研究が必須である。そこで、本研究は歯の欠損を放置している人と重度の歯周病に罹患している人を対象に、一定期間毎に脳MRI検査を実施し、口腔内状況と脳の形態および機能との関連を検討することを目的に実施することにした。 初年度は、まず始めに平成17〜20年度までの研究計画書を作成し、これを東北大学大学院歯学研究科倫理委員会に提出し、承認を得た。内容は、研究参加者に対して本研究の主旨と内容について十分に説明し、さらに、健診は脳MRI検査料を含みすべて無料であること、人体に対する悪影響がないこと、疾患の早期発見のメリットがあること、個人情報の保護に万全を期すことを伝え、同意書を得るなど、参加者に対し倫理的に十分配慮するというものである。 健診では、現在歯数、欠損歯数、咬合歯数、義歯使用状況、臨床的アタッチメントロスによる歯周病の評価などの口腔内診査のほか、全顎パノラマX線写真撮影およびMini-Mental State Examination (MMSE)による認知機能評価を実施し、さらに、画像医学専門医である分担研究者により脳MRI検査を実施することとした。 次年度は、得られたデータについて画像医学専門医である分担研究者に脳分画容積の計測ならびにラクナ梗塞の診断を依頼し、脳MRIは、空間正規化後、灰白質、白質、脳脊髄液に分画し、画像の平滑化を行い分析に供する。
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