2007 Fiscal Year Annual Research Report
歯の喪失は痴呆のリスクになるか-MRIによる長期前向き研究
Project/Area Number |
17390511
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
菊池 雅彦 Tohoku University, 病院, 教授 (60195211)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
坪井 明人 東北大学, 病院, 准教授 (00241646)
岩松 正明 東北大学, 病院, 助教 (30343031)
玉澤 佳純 東北大学, 病院, 准教授 (10124603)
木之村 重男 東北大学, 病院, 講師 (70281996)
下西 充 東北大学, 病院, 助教 (40302153)
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Keywords | 歯の喪失 / 歯周病 / 脳MRI / 痴呆 / 灰白質容積 / 現在歯数 / 咬合歯数 / 義歯使用 |
Research Abstract |
本研究は、歯の喪失が痴呆(認知症)発症と関連があるかどうかを検討することを目的としており、被験者において歯の喪失状況や歯周病の罹患状況を診査し、これらの因子と脳MRIによる脳の形態的変化との関連を検討している。今年度は、10名の研究参加予定者のうち7名について、口腔内の状況を診査するとともに、脳MRIの撮影を行った。被験者の年齢は68〜86歳、平均74.4歳で、男性1名、女性6名であった。歯の保有状況については、1名は上顎のみ無歯顎で、他はすべて部分的に歯の欠損があった。歯周病については、5名において歯周ポケットが3mm以上か、プロービング時に歯肉からの出血が認められた。脳MRI検査では、すべての被験者において年齢相応の軽微な所見(虚血性白質病変を想定した評価として、虚血性白質病変:T2強調画像では高信号だがT1強調像では信号変化がないもの、微小梗塞、ラクナ梗塞:T2強調画像で高信号、T1強調像で低信号を呈するもの)がみられた。3名においては正中過剰腔が認められた。なお、1名の被験者からは脳MRI検査時に騒音による体調不良が現れたため、以後の研究参加を取りやめる申し出があった。また、今回から口腔内因子と脳MRI所見との関連を詳細に検討する目的で、新たな手法を取り入れることにした。すなわち、歯の喪失原因の第1に歯周病が考えられることから、歯周病の程度をより定量的に評価するため、分子生物学的手法を取り入れることを計画し、遺伝子増幅を行うためのPCR装置等を設置した。
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Research Products
(1 results)