2006 Fiscal Year Annual Research Report
扁平上皮癌に対する樹状細胞を用いた温熱免疫細胞療法
Project/Area Number |
17390534
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Research Institution | Yokohama City University |
Principal Investigator |
藤内 祝 横浜市立大学, 医学研究科, 教授 (50172127)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
本多 裕之 名古屋大学, 大学院工学研究科, 教授 (70209328)
光藤 健司 名古屋大学, 大学院医学系研究科, 講師 (70303641)
西口 浩明 名古屋大学, 医学部附属病院, 助手 (00335043)
井藤 彰 九州大学, 大学院工学研究科, 助教授 (60345915)
福井 敬文 横浜市立大学, 附属病院, 助手 (50378155)
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Keywords | 扁平上皮癌(SCCVII) / 樹状細胞(DC) / 磁性体(MCL) / 温熱療法 / 癌免疫 / 頭頸部癌 |
Research Abstract |
前年度はin vitroの研究結果より、SCCVIIに対して43℃、30分間の温熱を加えた腫瘍細胞が未熟樹状細胞を成熟誘導させ、腫瘍に特異的な免疫能が賦活されること示した。このことを踏まえて、本年度はC3Hマウスの背側皮下に移植したSCCVII(扁平上皮癌)に対してMagnetite cationic liposome(MCL)を用いた温熱療法に樹状細胞を注入することによる抗腫瘍効果をin vivoにて実験を行った。 1.C3Hマウスの背側皮下にSCCVIIを1×10^6個移植し、MCL(2mg/body)を腫瘍部に注入し温熱を加えると腫瘍部のみが選択的に加温されることが確認できた。また、温熱療法によって腫瘍細胞の壊死が確認できた。 2.同様にSCCVIIを1×10^6個背側皮下に移植したC3Hマウスにおいて(1)コントロール群、(2)樹状細胞注入群(2×10^6個の樹状細胞を腫瘍部に注入)、(3)温熱治療群(MCL2mg/bodyを腫瘍部に注入し43℃で30分間温熱を加える)、(4)樹状細胞注入+温熱治療群について抗腫瘍効果を検討した。計測の日数は腫瘍径の平均が約5mmとなったところから開始し、3日おきに腫瘍径の平均値を計測した。抗腫瘍効果の判定は、腫瘍径を長径と短径を計測しその平均値を計算した。 これらの4群のうちコントロール群と樹状細胞注入群に関して、樹状細胞注入群がコントロール群に対して腫瘍の増殖速度が緩やかであり、抗腫瘍効果を認めた。 現在、温熱治療群と樹状細胞注入+温熱治療群の実験を施行している。 また、今後の研究の展開として腫瘍の完全消失を認めたC3Hマウスに関して腫瘍細胞を再度移植しrechallenge testを施行し抗腫瘍効果を確認するとともに免疫器官(リンパ節・脾臓)への樹状細胞の遊走を確認する。
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Research Products
(8 results)