2007 Fiscal Year Annual Research Report
扁平上皮癌に対する樹状細胞を用いた温熱免疫細胞療法
Project/Area Number |
17390534
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Research Institution | Yokohama City University |
Principal Investigator |
藤内 祝 Yokohama City University, 医学研究科, 教授 (50172127)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
本多 裕之 名古屋大学, 大学院・工学研究科, 教授 (70209328)
光藤 健司 横浜市立大学, 附属病院, 准教授 (70303641)
西口 浩明 名古屋大学, 医学部附属病院, 助教 (00335043)
井藤 彰 九州大学, 大学院・工学研究科, 准教授 (60345915)
上田 実 名古屋大学, 大学院・医学系研究科, 教授 (00151803)
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Keywords | 扁平上皮癌(SCC) / 樹状細胞(DC) / 磁性体(MCL) / 温熱療法 / 癌免疫 |
Research Abstract |
頭頸部癌に対する温熱療法は、頸部リンパ節転移に対してのRF加温が施行されることが多いが、生体深部や口腔内の加温は現状では困難である。さらに、免疫学的には扁平上皮癌細胞は免疫原性が特に低いために、従来の細胞免疫治療では十分な治療効果は得られていない。我々は磁性体微粒子を用いた温熱療法により、加温によって壊死した癌細胞が、ワクチンとして全身性に抗腫瘍免疫を活性化させ得ることを示してきた。今回、温熱療法と抗原提示細胞である樹状細胞を用いて温熱免疫細胞療法の基礎的研究を行なった。 MCLの核となる磁性微粒子には酸化鉄微粒子であるマグネタイト(Fe304)を用いた。我々の開発したマグネタイトによる温勢療法は、マグネタイトだけが発熱する周波数を交番磁場発生装置によって照射することで癌を特異的に加温することが可能である。マグネタイトをカチオニックリポソームで包埋したMagnetite cationic liposome(MCL)は、病変部に局所投与することにより注入部位に蓄積し、病変部のみを特異的に加温することが可能であった。 in vitroにおいて加温したSCCVII細胞と未熟樹状細胞を48時間共培養した後では、MHC class I、II、共刺激分子CD80、86の発現が増強していた。In vivoにおいて扁平上皮癌に対してMCLを用いた温熱療法に樹状細胞を併用することにより、樹状細胞が成熟し、CTL活性、MK活性が上がり腫瘍特異的な免疫能が賦活され得る可能性が示唆された。 この治療法の確立は頭頸部癌の治療において、腫瘍原発巣のみならず、頸部リンパ節転移や遠隔転移にも効果のある治療法と思われた。
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Research Products
(5 results)