2006 Fiscal Year Annual Research Report
おとり遺伝子を用いた純国産戦略による多剤耐性癌への抗癌剤治療法の応用
Project/Area Number |
17390540
|
Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
竹之下 康治 九州大学, 大学院歯学研究院, 助教授 (50117157)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
石橋 浩晃 九州大学, 大学院歯学研究院, 助手 (90257668)
中川 和憲 九州大学, 大学院歯学研究院, 講師 (50217668)
|
Keywords | 口腔癌 / 薬剤耐性 / 遺伝子治療 |
Research Abstract |
本戦略を臨床応用に展開していくためには,腫瘍組織,すなわちin vivoにおける至適導入条件を確立することが必須である.そこで,以下の検討により,実験的腫瘍組織にけるHVJ-リポソーム法を用いた至適導入条件を確立する. 1)実験的腫瘍の形成 ヌードマウスの背部皮下に培養口腔扁平上皮癌細胞を注射し,再現性を持つ実験的腫瘍の形成条件を確立した.また同腫瘍組織における薬剤耐性関連因子群の発現を解析しさらに,おとり遺伝子の標的とする転写因子群の活性を検索した. 2)HVJ-リポソーム法による遺伝子導入条件の確立 ヌードマウスに形成した実験的腫瘍に,HVJ-リポソームを用いてルシフェラーゼ発現プラスミドを導入し,至適導入条件を確立した. 3)副作用の観察 HVJ-リポソームによる遺伝子導入法に用いるHVJ(センダイウイルス)は,現在までヒトに対する病原性は全く報告されていない.しかも,本法においてはHVJに紫外線を照射しゲノムRNAを断片化させ,ウイルスとしての生理活性を消滅させて用いる従って,既知の知見ではHVJ-リポソーム法は極めて安全なウイルスベクターによる遺伝子導入法であるといえる.しかし,臨床応用にむけて副作用が皆無であることや予想しえない副作用について動物実験により検討し,異常所見,異常行動がみられないことを確認した.
|
Research Products
(1 results)
-
[Journal Article] Expression of tumor-associated RCAS1 and its possible involvement in immune evasion in oral squamous cell carcinoma2006
Author(s)
Toyoshima, T, Nakamura, S, Kumamaru, W, kawamura, E, Ishibashi, H, et al.
-
Journal Title
J Oral Pathol Med 3
Pages: 361-318