2005 Fiscal Year Annual Research Report
口腔扁平上皮癌の発症・進展・転移に関わる遺伝子の探索とその臨床応用
Project/Area Number |
17390545
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Research Institution | Tokyo Medical University |
Principal Investigator |
水口 純一郎 東京医科大学, 医学部, 教授 (20150188)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
高田 栄子 東京医科大学, 医学部, 講師 (50110903)
矢那瀬 紀子 東京医科大学, 医学部, 助手 (10210303)
秦 喜久美 東京医科大学, 医学部, 助手 (30287156)
千葉 博茂 東京医科大学, 医学部, 教授 (80105478)
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Keywords | 歯学 / 癌 / 遺伝子 / マイクロアレイ |
Research Abstract |
本プロジェクトでは口腔扁平上皮癌原発巣および転移巣から悪性腫瘍組織(細胞)を分離し、マイクロアレイ法を用いた網羅的な遺伝子発現解析を通して、扁平上皮癌細胞の発症・進展・転移に関与している遺伝子(群)を明らかにすることを目的としている。平成17年度(初年度)は当研究室で樹立された原発および転移巣由来の扁平上皮癌患者由来細胞株から定法に従ってRNAサンプルを調製し、Gene Chips(搭載遺伝子数2万)を用いてマイクロアレイを行い、遺伝子発現を網羅的に検討した。原発巣由来悪性腫瘍細胞株の遺伝子発現が転移巣由来悪性細胞株に比べて5倍以上亢進している遺伝子が50〜60種類、逆に転移巣由来悪性腫瘍の発現が亢進しているものが50種類程度検出された。前者として、免疫グロブリンスーパーファミリーメンバー4、H3ヒストンファミリー、転写因子TBX3など、後者としてリボソームタンパク質、インターフェロン誘導性グアニン結合タンパク質、メタロプロテアーゼインヒビターなどが含まれていた。次年度以降症例を重ねることによって転移関連遺伝子(群)を絞り込みたい。また、切断型Bax-alphaが単独投与でアポトーシスを誘導すること、化学療法剤あるいはTRAIL誘導性アポトーシスを促進することを示した。さらに、アポトーシスを正に制御しているc-Jun NH2-terminal kinase(JNK)を構成的に活性化させたものを添加すると化学療法剤誘導性アポトーシスが増強されることが示された。以上より、初年度の目標である扁平上皮癌の転移巣あるいは原発巣由来悪性腫瘍における遺伝子発現プロファイル構築のための基礎的な検討および一部の遺伝子についてその機能解析を行い、その結果を学会発表および原著英文論文として公表した。
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Research Products
(5 results)
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[Journal Article] Anticancer effects of phenoxazine derivatives combined with tumor necrosis factor-related apoptosis-inducing ligand on pancreatic cell lines, KLM-1 and MIA-PaCa-2.2006
Author(s)
Kato, Shirato, Imaizumi, Toyota, Mizuguchi, Odawara, Che, Akiyama, Abe, Tomodda.
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Journal Title
Oncology Report 15(4)
Pages: 843-848
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