2005 Fiscal Year Annual Research Report
遠隔看護における認知行動的アプローチを基盤とした自己管理支援システムの開発
Project/Area Number |
17390585
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Research Institution | University of Hyogo |
Principal Investigator |
東 ますみ 兵庫県立大学, 応用情報科学研究, 助教授 (50310743)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
稲田 紘 兵庫県立大学, 応用情報科学研究, 教授 (20028393)
吉村 裕之 愛媛大学, 医学部看護学科, 教授 (70093945)
川口 孝泰 筑波大学, 人間総合科学研究科, 教授 (40214613)
神崎 初美 兵庫県立大学, 地域ケア開発研究所, 助教授 (80295774)
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Keywords | 遠隔看護 / 自己管理 / 自己制御 / セルフモニタリング |
Research Abstract |
本研究の目的は、認知行動的アプローチを基盤とした遠隔看護による自己管理支援プログラムを開発し、慢性疾患患者に活用することにより、その有効性を検証し、ICT(Information and Communication Technology:情報通信技術)の時代、慢性疾患の時代に根ざした自己管理支援システムを構築することを目的としている。 自己管理支援プログラムの基盤として、Kanferが提唱した自己制御(self-regulation)の概念を用いる。自己制御プロセスは、自分の行動や結果を自分で観察し記録するセルフモニタリング(self-monitoring)、課題の出来を自分でモニタリングし評価する自己評価(self-evaluation)、課題の出来を自分で評価し正や負の反応を自分で強化する自己強化(self-reinforcement)の3段階で進んでいく。このセルフモニタリング、自己評価、自己強化の一連の過程が身に付くと、効果的なセルフマネジメントができるようになり、その結果、糖尿病など生活習慣病の悪化やそれに伴う合併症の発症が予防でき、患者のQOLが向上すると考えられる。また、継続的な取り組みを支援するために、ICTの特徴を活かした、楽しみながら知識や行動が身に付くような、例えば、ゲーム感覚で自己制御プロセスが身に付くような仕掛けを工夫する必要がある。 具体的なセルフモニタリングは、毎日の行動やデータを、パソコンあるいは携帯電話でセルフモニタリングシートに入力し、グラフ化されたデータを基に、自らの行動と思考や感情を記録するものである。入力するデータは、運動面として、ライフコーダーによる運動量・歩数・消費カロリー、食事面として、摂取する全ての食品や料理を携帯電話のカメラで撮影し、栄養士が摂取カロリーや栄養バランスを分析する。また、体重やウェスト周囲計等の測定を行い、客観的な指標とする。 このように、今年度は、プログラムの基盤となる概念や具体的な内容を抽出した。
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