2007 Fiscal Year Annual Research Report
死産を経験した家族の出会いと別れを支えるグリーフケアの開発
Project/Area Number |
17390587
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Research Institution | St. Luke's College of Nursing |
Principal Investigator |
堀内 成子 St. Luke's College of Nursing, 看護学部, 教授 (70157056)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
木村 登紀子 淑徳大学, 社会学部, 教授 (80102656)
近藤 好枝 慶應義塾大学, 看護医療学部, 教授 (90234955)
有森 直子 聖路加看護大学, 看護学部, 准教授 (90218975)
桃井 雅子 聖路加看護大学, 看護学部, 准教授 (90307124)
片岡 弥恵子 聖路加看護大学, 看護学部, 准教授 (70297068)
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Keywords | 死産 / ペリネイタル・ロス / セルフヘルプ / 新生児死亡 / グリーフワーク |
Research Abstract |
死産を経験した母親に対して、小冊子「悲しみのそばで」および、「天使キット」(別れの身支度、記念品等)を提供し、その試用経験から実用性を評価することを目的に調査を実施した。 都内近郊10箇所の病産院において、12週以降の子宮内胎児死亡を経験した母親に対し、小冊子と「天使キット」をそれぞれ100名に提供し、その評価を質問紙に記載して返送してもらった。 調査期間は、2006年6月から2007年12月であった。 その結果、小冊子22名、天使キット21名の評価を得た。小冊子および天使キット共に、ほとんどの母親が「非常に助かった」「助かった」という評価であった。内容的には、入院中の項目「子どもの為にしてあげられること」、「母親の感情」、「赤ちゃんとの別れの方法」、「身体的な変化」が、退院後の項目「赤ちゃんについて語ること」、「パートナーと語ること」、「赤ちゃんにしてあげられること」の項目が有益であったとする母親が7割以上であった。小冊子には、「感情の起伏が激しいのは、当然だと分り安心した」、「自分の気持ちを代弁しているようで安心した」、「良く理解してくれる友のようだ」という喪失に伴う悲嘆反応の認識面や情緒面を支える役割を果たした。天使キットは、さらに「同じ経験をした仲間の存在を感じた」、「孤独ではない」、「生きていた証になった」、「遺品を残すという行動に直接つながった」、「医療者とのコミュニケーションが容易」など情緒面と行動化を促すことにつながっていた。 小冊子および小冊子を含んだ天使キットは、喪失後の悲嘆作業を進める上での有益なリソースであると評価された。
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Research Products
(6 results)