2005 Fiscal Year Annual Research Report
山間過疎地域における在宅療養者と家族に対する遠隔看護システムの開発に関する研究
Project/Area Number |
17390591
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Research Institution | Nagano College of Nursing |
Principal Investigator |
北山 秋雄 長野県看護大学, 看護学部, 教授 (70214822)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
安田 貴恵子 長野県看護大学, 看護学部, 教授 (20220147)
那須 裕 長野県看護大学, 看護学部, 教授 (50020839)
岩月 和彦 長野県看護大学, 看護学部, 教授 (20004666)
野坂 俊弥 長野県看護大学, 看護学部, 助教授 (90281253)
藤垣 静枝 長野県看護大学, 看護学部, 助教授 (10420697)
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Keywords | 遠隔看護 / システム開発 / 山間過疎地域 / 在宅療養者 / 家族介護者 / ヘルスケアニーズ / 費用対効果 / ストレス |
Research Abstract |
本研究は、最新の情報通信インフラを活用した遠隔看護システムおよび機器の開発を通じて、在宅療養者と家族介護者への質の高いケアサービスの提供、医療費の効率化・低減化に寄与することを目指している。特に山間過疎地域の高齢者や慢性疾患を持っ在宅療養者と家族介護者の多様なヘルスケアニーズや免疫学的生理学的ストレスに対応した遠隔看護システム機器を開発するとともに、その使用上の標準化とガイドラインの作成、費用対効果の検討を目的とする。 平成17年度は以下の研究を行なった。 1.遠隔看護の現状と課題に関する日本国内外の最新情報に関する情報収集及び整理 遠隔看護の定義に関して、米国看護師協会は「遠距離通信テクノロジーを使用した看護実践」と定義している。つまり、従来の固定電話から第三世代の双方向テレビ電話を装備した携帯電話まで多様なタイプを網羅している。「IT基本法」の制定(H12.11)や「e-Japan戦略」の策定・取組み(H12.11)によって情報通信インフラが整備されて、2000年以降、双方向テレビ電話を用いた「遠隔医療」、「遠隔ケア」に関する特許や文献が多くなっている。しかし、一般家庭への普及を目指した遠隔看護・介護のための自己学習支援機器とそのコンテンツ、遠隔操作パネル、WEB上で可能な遠隔看護・介護システム等の開発からその使用上の標準化とガイドラインの作成、費用対効果の検討までをトータルに行った研究プロジェクトは国内外でも皆無に近いことが明らかとなった。 2.市場を視野に入れた最先端の遠隔看護・介護機器の開発 平成17年12月までに、地元IT企業とともに、「遠隔介護支援システム」の特許出願、遠隔看護システムの概念図の作成、画像音声送受信機器構成の策定と試作機器の開発、自己学習支援用コンテンツの開発(DVD版「楽笑ヨーガ」)等を行なって、小規模臨床試験を開始できる段階に達した。 3.遠隔看護システムの小規模臨床試験の開始 平成17年12月から、本学と健常な在宅高齢者宅間をフレッツADSL(NTT東日本(株))で結んだネットワークシステムを構築して、画像音声送受信機器の動作状態、使いやすさ等に関する情報を収集している。また、緊急時に対応するため、本学の開発した遠隔看護システムと次世代携帯電話を結んだネットワークシステムの開発と遠隔操作パネルの開発にも着手している。なお、当該試験は本学の倫理委員会の承認(審査番号34)を得て実施されている。
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