2007 Fiscal Year Annual Research Report
英仏所蔵敦爆・吐魯番出土漢文文献の古文書学的比較研究
Project/Area Number |
17401020
|
Research Institution | Niigata University |
Principal Investigator |
関尾 史郎 Niigata University, 人文社会・教育科学系, 教授 (70179331)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
玄 幸子 関西大学, 外国語教育研究機構, 教授 (00282963)
鶴田 一雄 新潟大学, 人文社会・教育科学系, 教授 (40180062)
柴田 幹夫 新潟大学, 国際センター, 准教授 (30293244)
岩本 篤志 新潟大学, 人文社会・教育科学系, 助教 (80324002)
|
Keywords | スタイン文書 / ペリオ文書 / 漢文文書 / 敦煌文献 / 吐魯番文書 / 古文書学 / イギリス / フランス |
Research Abstract |
1. 平成19年度は,2年間のロンドンとパリでの調査結果をふまえ,比較対照の目的で,中国・北京にある中国国家図書館所蔵の敦煌文献について,初歩的な整理を行った.これには,刊行中の図録本である『中国国家図書館蔵敦遺書』をテキストとして用いた.本コレクションには写経が多く含まれているため,年代を確定できる題記を有する写経を中心に,整理を行い,写経題記一覧(I)を作成し,発表した.これにより,ロンドンやパリのコレクションに比べ,無量壽宗要經の含有率が高いことが明らかになった.またこの天を手がかりとして,各コレクションの特徴や真贋問題などが解明できる可能性があることが確認できた. 2. ロンドンとパリの写本と,ロシアや中国国内の写本を通覧する必要があるので,精細な写真に関する書誌情報を整理した.今後,一つの工具類としての役割が期待できる. 3. 敦煙文献と吐魯番文書の共通性と差異性を明確にするために,敦煌では莫高窟北区出土の文書や,莫高窟の周辺に広がる古墓群出土の鎮墓文などにも視野を広げ,分析の対象とすべきことを確認した. 4. 3に象徴されるように,文献・文書は,それが出土した地域の文化的な特質を解明する手がかりともなる.
|
Research Products
(5 results)