2006 Fiscal Year Annual Research Report
ヨーロッパ中軸地帯におけるトランスボーダー都市の空間動態
Project/Area Number |
17401030
|
Research Institution | University of Tsukuba |
Principal Investigator |
手塚 章 筑波大学, 大学院生命環境科学研究科, 教授 (60155455)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
呉羽 正昭 筑波大学, 大学院生命環境科学研究科, 助教授 (50263918)
伊藤 貴啓 愛知教育大学, 教育学部, 助教授 (10223158)
小田 宏信 成蹊大学, 経済学部, 教授 (30280001)
三木 一彦 文教大学, 教育学部, 講師 (70337517)
|
Keywords | ヨーロッパ / EU / 国境 / 都市圏 / トランスボーダー |
Research Abstract |
本研究は、EU統合の進展という状況のもとで、ヨーロッパ中軸地帯(ベネルクス3国からライン地溝帯にかけての地域)の国境都市がどのような構造変容をとげつつあるかを、トランスボーダー都市の形成という視点から解明することを目的にしている。3年計画の2年目にあたる本年度は、研究対象である4地区(ザールブリュッケン・フォルバック地区、マーストリヒト・アーヘン・リエージュ地区、リール・コルトライク・ムスクロン地区、ストラスブール・ケール・オッフェンブルク地区)のそれぞれについて、国境をこえる通勤・買い物・レクリエーション行動の実態と動向、および国境の両側をふくむ自治体間の地域連携組織の活動と課題などについて、資料収集と現地調査を行った。いずれの地区においても、とくに近年、ユーロディストリクトの設定にみられるように、トランスボーダーな結びつきの深化が顕著にみられた。それらの検討を通じて、カールスルーエ・ローテルブール地区においても、トランスボーダーな人口移動や地域連携組織が活発なことが明らかになったため、調査対象地区を5地区に拡大することにした。これらの5地区について、これまでに収集した調査データと関連情報を、現在、担当者のあいだで整理・検討中である。最終年度にあたる平成19年度には、これらの成果の一部をとりまとめて「ヨーロッパ統合時代のアルザスとロレーヌ」と題した学術出版物の刊行(二宮書店)を予定している。また、3年目の補足調査の成果をくわえて、平成19年度の終わりには、研究対象5地区すべてに関する調査結果を学術集会で発表するとともに、その内容を報告書にまとめる予定である。
|
Research Products
(1 results)