2005 Fiscal Year Annual Research Report
日欧「矯正領域における処遇困難者に対する処遇システム」に関する比較法的研究
Project/Area Number |
17402004
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Research Institution | Keio University |
Principal Investigator |
加藤 久雄 慶應義塾大学, 法学部, 教授 (90051713)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
安部 哲夫 独協大学, 法学部, 教授 (70149152)
末道 康之 南山大学, 法務研究科, 助教授 (60276003)
守山 正 拓殖大学, 政経学部, 教授 (90191056)
小西 聖子 武蔵野大学, 人間関係学部, 教授 (30251557)
澤口 聡子 東京女子医科大学, 医学部, 助教授 (90235458)
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Keywords | 処遇困難受刑者 / 人格障害犯罪者と社会治療 / 性犯罪者に対する処遇システム / 過剰収容 / 確信犯人論 / 死刑代替と特別無期刑 / 刑事政策の二極分化論 / 心神喪失者等医療観察法 |
Research Abstract |
17年度の研究課題「処遇困難受刑者に対する『社会治療』」処遇システムがわが国の矯正処遇にどの程度導入可能かについて検討のため、佐藤誠北九州医療刑務所長と共同して、日独「社会治療処遇」研究会を立ち上げた。ドイツからノルベルト・ネドピル・ミュンヘン大学司法精神医学教授等3人がリーダーとして参加。「国際比較刑事政策研究会」を5月・6月・7月に5回開催した。(1)5月14日(土)講師:齋藤誠二・山梨学院大学教授、(2)5月28日(土)講師:大野真義・大阪大学名誉教授:加藤久雄研究代表「日欧『矯正領域における処遇困難者に対する処遇システム』に関する比較法的研究」に関する研究目的・方法・研究計画等の詳しい説明。初年度は、「性犯罪に関する総合的検討」の確認、(3)6月11日講師:ヘルムート・クーリー教授(マックスプランク刑法研究所)「ドイツにおける少年凶悪犯罪の実態と矯正施設における処遇の実態」(4)6月25日:講師:小西聖子教授(武蔵野大学人間科学部)、(5)7月2日:講師:中島千鶴教授(City University, London)。この研究会は、昨年10月29日・30日・11月3日の3日間にわたり「日独比較刑事政策」コロキュウム(統一テーマ:刑事司法における性犯罪者の処遇について)を開催した。このコロキュウムには、ベテイヒャー・ドイツ連邦最高裁判事と古田祐紀最高裁判事等約200名の刑事司法・矯正実務家や研究者が参加した。合計10本の講演原稿が集まり現在翻訳中。このコロキュウムは、NHKの6時のニュースで大きく取り上げられた。また、予備調査として、「性犯罪者に対する処遇のあり方」に関するアンケート調査を約1,000名に行った。この結果もNHKのニュース番組で取り上げられた。「ドイツにおける『性犯罪者処遇システム』」に関する実態を調査するため、「ドイツ行刑・処分施設視察旅行」(日程は、11月19日-26日)を行った。(6)本年3月10日(金)・11日(土):講師:ハンス・フオン・ホーファー・ストックホルム大学教授の「スウエーデンにおける「性」刑法の改正」と「スウエーデンにおける過剰収容の原因と対策について」講演会を開催。
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Research Products
(3 results)