2006 Fiscal Year Annual Research Report
日欧「矯正領域における処遇困難者に対する処遇システム」に関する比較法的研究
Project/Area Number |
17402004
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Research Institution | Keio University |
Principal Investigator |
加藤 久雄 慶應義塾大学, 法学部, 教授 (90051713)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
安部 哲夫 獨協大学, 法学部, 教授 (70149152)
末道 康之 南山大学, 法務研究科, 助教授 (60276003)
守山 正 拓殖大学, 政経学部, 教授 (90191056)
小西 聖子 武蔵野大学, 人間関係学部, 教授 (30251557)
澤口 聡子 東京女子医科大学, 医学部, 助教授 (90235458)
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Keywords | 処遇困難受刑者 / 人格障害犯罪者と社会治療 / 性犯罪者処遇プログラム / 事後的保安監置処分 / DNAデータベース / PTSD(心的外傷体験) |
Research Abstract |
18年度の研究の集大成として、研究分担者で手分けして渡欧して、そのモデルの実践の様子を管見した上で、わが国の矯正処遇にどの程度導入可能かについて研究し、勧告案を作成し、全面的な刑法改正・行刑法改正への提言を行って行く。 以上のような研究実施計画に基づいて以下のような研究会と実態調査を実施した。 平成18年度科研費で行った「国際比較医事刑法研究会」の主な研究活動と海外の実態調査の概要: 第1回:06年6月3日(土)ドイツ・ハイナ司法精神病院院長ミュラー=イスベルナー「ドイツにおける司法精神科領域における『性犯罪者』処遇について」:第2回:06年6月24日(土)勝又義直:警察庁科学警察研究所長「講演「刑事司法におけるDNAデータベース化の現状と課題について一法医学の立場から」第3回:07年1月20日(土)ペーター・タック教授(ナイメヘン大学法学部)「オランダにおける保安・改善処分の現状と課題。第4回:第1日:07年2月24日(土)第1部:シュターデルハイム刑務所モーザー所長「ドイツ行刑施設における処遇困難受刑者に対する処遇プログラムの運用実態とその課題」第2部:ネドピル教授:ドイツにおける「処遇困難『人格障害犯罪者』」に対する司法精神医学の現状とその課題。第2日:2月25日(日):第1部:矢野恵美:スウェーデン行刑施設における処遇困難受刑者に対る処遇プログラムの運用実態とその課題:守山正:イギリスにおける性犯罪者処遇プログラムについて、吉田敏雄:ドイツにおける処遇困難受刑者の処遇の実態。第2部:佐藤誠:日独「処遇困難者」処遇の比較研究:安部哲夫:ドイツにおける「処遇困難受刑者」に対する社会治療処遇プログラムについて:加藤久雄:日欧「処遇困難受刑者処遇プログラム」の比較法的研究についての総括。第3部:加藤・佐藤:ドイツ行刑・保安病院視察旅行から学ぶもの:第5回:07年3月9日(金):クンツ・ベルン大学教授(1)「危険な」犯罪者とその治安政策、(2)2007年新スイス刑法典における「危険な」犯罪者に対する制裁:第6回:07年4月7日(土)ハインツ・コンスタンツ大学教授「ドイツにおける犯罪予防対策の現状と課題」 [1]オランダ社会治療(TBS)施設の実態調査:(1)私立司法精神病院ポンペ・クリニークを訪問・参観(2006年6月12日)(2)メスダフ・クリニック(社会治療(TBS)施設)(2006年6月13日) [2]ドイツ行刑・処分施設の実態調査:2006年11月20日:ハレ社会治療施設見学、11月21日:テーゲル社会治療施設見学、テーゲル通常刑務所、ヴィバンティス(ベルリン)保安病院見学、11月22日:アイケルボルン司法精神病院見学、11月23日:スターデルハイム刑務所、バール地域保安病院見学、ミュンヘン大学精神科病棟見学。 現在、以上の研究会活動の詳細報告書を作成中である。
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Research Products
(7 results)