2006 Fiscal Year Annual Research Report
諸外国におけるネットワークを利用した違法コピーの実態調査:経済学的視点から
Project/Area Number |
17402022
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Research Institution | Waseda University |
Principal Investigator |
土門 晃二 早稲田大学, 社会科学総合学術院, 教授 (00264995)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
中村 清 早稲田大学, 国際教養学術院, 教授 (10063786)
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Keywords | 著作権 / 違法コピー |
Research Abstract |
本年度は四カ国のアンケート調査とベトナム調査2回(有名歌手とCDショップマネージャヘのインタビュー)、台湾調査1回(P2Pの利用状況)を実施した。アンケート調査では、現地のアシスタントの使いアンケートの項目の翻訳と自由記述の翻訳を依頼し、中国、ベトナム、韓国、日本の大学生(2年生以上)に違法コピーのアンケート(各国100部収集)を行い、データ入力(エクセル)を終えた。データ分析を行う準備を完了している。ベトナムの調査では、前年度のワーキングペーパーを違法CDショップでのインタビューによる情報を加えて拡張し、ベトナムの違法コピーの現状をもとに発展途上国における著作権制度の意義についての考察を行った(著作権の経済学の英文学術雑誌で受理)。また、台湾では、目本・韓国のテレビ番組の違法ファイル共有(中国語サイト)の実態、違法DVD市場の現状を調査した。その他に、デジタル化のテレビ産業に与える影響を分析した本(英文)を刊行し、担当箇所の中で日本のデジタルTVの制度的な現状と問題点、およびデジタル番組のコピー制御(コピー・ワンス)の分析を行った。コピー制御が消費者および番組制作者の利便性を損なっている可能性があり、数値例を用いてその存在意義に疑問を投げかけた。また、デジタル時代における公共放送の意義、放送と通信の融合に関する発表を行った。公共放送におけるコモンズ的加性質は、インターネット上での違法ファイル共有の存在の原因になっているものである。
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Research Products
(8 results)