2005 Fiscal Year Annual Research Report
日本・ノルウェーにおける介護保障と福祉行政システムに関する国際比較研究
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17402034
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
山井 弥生 (斉藤 弥生) 大阪大学, 人間科学研究科, 助教授 (40263347)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
岡沢 憲芙 早稲田大学, 社会科学部, 教授 (60063773)
久塚 純一 早稲田大学, 社会科学部, 教授 (90037086)
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Keywords | 介護保障 / ノルウェー / 日本 / 比較福祉国家研究 / 社民主義レジーム / 家族 / 自治体 / NPO |
Research Abstract |
本年度の研究実績は以下の通りである。 研究代表者・斉藤弥生は(1)ノルウェー研究者を訪問し(2006年3月)、来年度に予定する現地調査ならびに研究会の打ち合わせを行い、(2)ノルウェーの介護事情についての資料整理を行った。 (1)ノルウェー側研究者の訪問と打ち合わせ (1)安倍オースタッド玲子氏(オスロ大学教授)にはノルウェー側研究者への連絡を依頼しているが、日本で計画している研究会の開催について打ち合わせをし、また日本とノルウェーの介護事情について情報交換を行った。 (2)K.クリステンセン氏(ベルゲン大学教授)は現在、ロンドンにて海外研修中。メールで情報交換を継続しており、ノルウェーの介護保障制度の整理に必要な基本文献リストを作成してもらった。 (3)U.エドヴァードセン氏(トロンヘイム大学研究員)とは論文の交換をし、お互いの研究テーマについて理解を深めた。またトロンヘイム市役所、ナーシングホームを訪問し、共同研究についての議論を深めた。 (4)K.ウェルネス氏(ベルゲン大学教授)には、日本とノルウェーの介護保障の比較研究の視点についてのアドバイスを受け、基本文献の紹介を受けた。また日本での研究会と現地調査についての検討を行った。 (2)ノルウェーの介護事情についての資料調査 M.Szebehery(ed.)Hemtjanst I Norden.(北欧のホームヘルプ)のレヴューを作成し、日本の研究者で情報を共有した。同書によれば、スウェーデン、デンマークに比べて、ノルウェーの介護保障の歴史は後発である。また介護の担い手としての家族の役割への期待が他の北欧諸国に比べて大きい等、ノルウェーの特色を整理することができた。またノルウェー側研究者により紹介された文献についても、現在、レヴューを作成している。 研究分担者の岡沢憲芙は、北欧型福祉国家レジームの中でのノルウェーの社会保障の特徴と現状を明らかにする作業を継続している。2006年3月にオスロ大学において資料研究と関係機関でのヒアリング調査を実施した。 研究分担者の久塚純一は、主に日本国内のNPOの介護事業者に対するヒアリング調査し、介護保険制度のもとでの新たな介護事業者の動向に関する研究を精力的に継続している。 研究代表者ならびに研究分担者は、本年度2回にわたり、意見交換を実施し、これ以外にもメールなどで随時、情報交換を行っている。以上のような経過であり、本年度の研究実施計画はほぼ達成することができた。
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Research Products
(2 results)