2007 Fiscal Year Annual Research Report
ユーラシア大陸横断磁力計列構築と精密衛星磁場観測に基づく自然電磁環境変動の研究
Project/Area Number |
17403008
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
家森 俊彦 Kyoto University, 大学院・理学研究科, 教授 (40144315)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
大志万 直人 京都大学, 防災研究所, 教授 (70185255)
佐納 康治 朝日大学, 経営学部, 講師 (50257531)
田中 良和 摂南大学, 工学部, 非常勤講師 (00025420)
能勢 正仁 京都大学, 大学院・理学研究科, 助教 (90333559)
竹田 雅彦 京都大学, 大学院・理学研究科, 助教 (30236484)
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Keywords | 地磁気 / シルクロード / 磁力計 / 実時間データ / 地磁気指数 |
Research Abstract |
(1)現在も地磁気ディジタルデータの巨大な空白地帯となっているシルクロード沿いあるいはその近辺に存在する観測所のうち、平成19年度は3ケ所目としてインドに、フラックスゲート型磁力計と、プロトン磁力計を設置し、中緯度のユーラシア大陸を横断する長大な磁力計ネットワークの構築を推進した。 (2)このネットワークで取得されたデータとOersted精密磁場観測衛星などのデータを用いて、地磁気脈動の東西伝搬、オーロラ帯に流れ込む沿磁力線電流の刻々の時間変化の推定、磁気圏サブストーム開始の指標となるPi2型地磁気脈動のリアルタイム検出等、このネットワークと精密衛星磁揚観測の特徴を生かした宇宙天気研究を含む超高層物理学的研究を継続した。 (3)トルコ、グルジアからの磁場観測データの取得を継続するとともに、インドに本年度設置した磁力計からの高精度・高時間分解能地磁気データの取得を開始した。 (4)トルコおよびウルムチでの磁場観測データを用いて、2006年3月の皆既日食時の磁場変動スペクトルを調べたところ、日食時の急激な温度変化に伴う気圧変動によって地表面と電離層の問に励起された音波共鳴モードの風によるダイナモ電流の効果と考えられる地磁気の震動を検出した。本年度はこの解析を継続した。 (5)トルコ・イズニック観測所で得られた毎秒値磁場観測データは、Pi2型地磁気脈動のリアルタイム検出に用いられ、WP指数算出に用いられている。 (6)インド・アリバーグ観測所に設置した磁力計からも毎秒値を準リアルタイム送信ができるようにすることができた。このデータは今後、地磁気Dst指数の算出にも使用される予定である。 (7)当研究計画が開始する前に設置したウルムチ観測所からのデータも継続的に取得した。
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Research Products
(4 results)