Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
石山 玄明 北海道大学, 大学院・薬学研究科, 助教 (70333622)
竹谷 孝一 東京薬科大学, 薬学部, 教授 (20120149)
小林 淳一 北海道大学, 大学院・薬学研究科, 教授 (90221241)
平澤 祐介 星薬科大学, 助手 (90434183)
南雲 清二 星薬科大学, 准教授 (80097162)
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Research Abstract |
マレーシアは世界に12ヶ国にあるメガダイバーシティセンター(世界中で生物多様性の最も高い国のひとつ)として指定され,全世界の約10%の生物種が棲息していることが明らかになってきた。特に植物に関しては,180属3000種のシダ植物と2180属25000種の種子植物が自生している。膨大な種の自生にもかかわらず,世界的に見ても未知植物および固有植物の宝庫となっている。さらに,マレーシアでは,マレー半島およびボルネオ島という異なる環境の地域が存在し,種の多様性に富むと同時に,未利用植物の調査研究が遅れている。本研究では,マレーシアの未利用植物の調査を行い,新しい制がん性天然薬物の探索と開発に応用するものである。 本年度は,マレー半島南部のマーシング周辺地域の伝承薬物および未利用植物の調査をマレーシア共同研究者とともに行った。特に,キョウチクトウ科,ニガキ科,マメ科,センダン科に属する民間伝承植物などを採集,同定を行った。さらに,抽出操作は,マラヤ大学の研究室にて行い,抽出エキスを持ち帰った。 調査研究によって採集した未利用植物の抽出エキスからチューブリンおよびアクチンなどの細胞骨格タンパク質を標的とするスクリーニングを行い,新たな制がん性天然物質を探索中である。 マメ科植物より,抗マラリア活性を有する新しいアルカロイド,Cassiarin Aを発見して,構造を解明するとともに,それらの活性を評価した。また,センダン科より,細胞毒性を有する新規リモノイドを単離した。さらに,キョウチクトウ科より,血管平滑筋弛緩作用を有する新規インドールアルカロイド2量体を単離した。
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