2005 Fiscal Year Annual Research Report
韓国における偶発的作用による崩壊事故例の調査と原因分析に関する研究
Project/Area Number |
17404014
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Research Institution | Kobe University |
Principal Investigator |
崔 宰赫 神戸大学, 工学部, 招聘外国人研究者 (30397799)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
福住 忠裕 神戸大学, 工学部, 助教授 (40031140)
藤谷 秀雄 神戸大学, 工学部, 助教授 (10344011)
林 曉光 大阪工業大学, 工学部, 助教授 (30262124)
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Keywords | 安全性向上 / キーエレメント / 重力支持メカニズム / 極限解析 / 感度解析 / 崩壊被害事例 / 安全設計 / 補強方案 |
Research Abstract |
平成17年度には、韓国における鉛直荷重による崩壊被害事例収集及び情報交換のため、2005年10月11日に第1回建築構造物の安全性向上に関する日韓国際シンポジウムを韓国の大邱市において韓国の慶北国立大学と共同で開催した。日韓両国の構造専門家12人(教授・構造技術者)と関連学科の学生約200が参加し、発表及び討議が行われた。また、10月12日では韓国の標準科学研究所(KRISS)に訪問し情報収集を行った。 一方、設計ミスや施工不良、テロ攻撃・事故による爆発、異常積雪などの偶発的荷重による建築物の崩壊事例に対し、極限解析・感度解析を適用してそれらの構造物のキーエレメント等を評価し、局所的な破壊や部材の消失が建物の重力支持メカニズムに及ぼす影響を検証した。また、構造物の崩壊防止のため構造物の安全性向上設計方策の検討も行った。 その結果、トラス構造に対しては、部材感度の大きい順に部材の耐力が2倍になる様に補強する部材を順次増やし、保有耐力の増加の傾向を検討して、90%の補強効果を発揮するS.I.は全てのトラス形式で0.3〜0.4となり、実際の崩壊事例である1981年豪雪での検車庫崩壊と2003年朱鷺メッセの崩落に適用すると、それぞれ0.327、0.395となることが分かった。 1968年Ronan Pointガス爆発のように、偶発力を受け、ある部材が損傷した時、その崩壊が進行する場合があり、λ_<damage>/λ_0=kとし、建築物の長期設計荷重の1.5倍(安全率φ)の荷重に耐えるように安全設計を行った。k【less than or equal】1/φ、即ちS.I.=1-λ_<damage>/λ_0=1-k【greater than or equal】0.33の場合、柱消失後の建物の保有耐力は設計荷重より小さくなり、新たな崩壊につながる可能性がある。一般的な梁降伏型6層3スパン骨組において、どこの柱が消失しても崩壊が進行しないための検討を行い、最上階にブレースを設置すると、全ての柱のS.I.が0.33以下になることが分かった。
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Research Products
(2 results)