2005 Fiscal Year Annual Research Report
水域都市ネットワークの史的研究-華南及びインドシナ半島を事例として-
Project/Area Number |
17404018
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
大田 省一 東京大学, 生産技術研究所, 助手 (60343117)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
村松 伸 東京大学, 生産技術研究所, 助教授 (70202356)
谷川 竜一 東京大学, 生産技術研究所, 技術専門職員
高村 雅彦 法政大学, 工学部, 助教授 (80343614)
中沢 信一郎 早稲田大学, ユネスコ世界遺産研究所, 客員講師 (70287978)
木下 光 関西大学, 工学部, 助教授 (90288796)
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Keywords | 東南アジア / 華南 / 市場 / 里弄 / ショップハウス / 植民地 / 華人街 / 移民 |
Research Abstract |
水域ネットワーク都市の空間構造の比較研究へ向けて、都市施設調査、史料調査を実施した。都市施設調査では、都市を構成する個別要素として、市場、廟、住宅地(ショップハウス、里弄)等を対象とする他、それらを関連づけるものとして、都市施設の配置・街路パターンの調査を行った。具体的には、メコンデルタ(ホーチミン市、カントー)、珠江デルタ(香港、マカオ)、台湾海峡(台北、台南、鹿港)を今年度の調査対象地とし、建築実測、聞取り調査、資料調査を実施し、使われ方の調査記録、住宅地区のタイプ別の住戸プラン、街区プランの作成を行なった。また関連する資料調査をベトナム、香港、マカオ、台湾、及び日本国内で実施し、都市図・都市計画図、関連公文書等を入手した。 各調査を通して、商業施設を中心とした都市形成、面的開発に基づく住宅地形成の過程が明らかになり、都市形成モデルを考察する上での端緒を得ることができた。商業施設に関しては、核となる施設(市場)は水辺に立地し宗教施設と密接した関係を持つこと、近代都市行政においてそのような在来関係を維持(利用)したものと、切り離したものが存在することが明らかとなった。住宅地開発においては、面的開発を推進する社会経済的システム(移民政策、住民の集団登録、大土地所有制など)がつくられ、それをバックアップするような建築システム(ユニット化した住宅設計、共用通路を備えた連接住宅など)がつくられていることが明らかになった。 今年度は、以上の知見を踏まえて議論を深めるために、研究会・シンポジウムを東京と京都で開催した他、海外学会での関連発表を行なった。
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Research Products
(14 results)