2005 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
17404021
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
栗原 達夫 京都大学, 化学研究所, 助教授 (70243087)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
江崎 信芳 京都大学, 化学研究所, 教授 (50135597)
三原 久明 京都大学, 化学研究所, 助手 (30324693)
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Keywords | 低温菌 / 好冷菌 / 低温活性酵素 / 有用酵素 / 有用遺伝子 / 応用微生物 / 特殊環境 |
Research Abstract |
(1)シベリア永久凍土から分離したAcinetobacter sp.stain no.6を宿主とした異種タンパク質生産系を構築した。南極海水から分離したShewanella livingstonesis Ac10からグルコアミラーゼをコードする遺伝子を単離し、これをAcinetobacter sp.stain no.6を宿主とし、Glutamyl-tRNA reductase遺伝子のプロモーターを用いた系で分泌高生産した。Acinetobacter sp.stain no.6は外膜をもつグラム陰性細菌であるが、生産されたグルコアミラーゼの約1/3は菌体外画分に回収された。得られた酵素は40℃、1時間のインキュベーションで活性が40%に低下し、熱安定性の低い酵素であることが示された。 (2)寒冷地での廃液処理などに有用と期待されるShewanella livingstonesis Ac10のカタラーゼを精製し、諸性質を明らかにした。C末端にHis-tagを付加したカタラーゼを、Escherichia coli BL21(DE3)pLysEを宿主とし、T7プロモーターを用いて発現させた。発現させた酵素はNiキレートカラム、疎水性カラムに供することで均一に精製した。本酵素は10℃において、ウシ肝臓由来のカタラーゼやMicrococcus luteus由来のカタラーゼが37℃で示す活性と同程度の活性を示した。一方、これらの酵素に比べて著しく熱安定性が低いことが示された。本酵素の構造と活性・安定性の相関を解析することにより、産業上有用なカタラーゼの機能改変を行う上で重要な知見が得られることが期待される。 (3)オーストリア国インスブルックの氷河地域を探索し、低温菌の分離源となる土壌を採取した。
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Research Products
(6 results)