2005 Fiscal Year Annual Research Report
熱帯林における細根の生産とそれを利用した土壌分解者群集の維持機構
Project/Area Number |
17405029
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
武田 博清 京都大学, 農学研究科, 教授 (60109048)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
東 順一 京都大学, 農学研究科, 教授 (80115782)
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Keywords | 土壌動物 / 細根 / 常緑熱帯季節林 / 落葉熱帯季節林 / 土壌 / 炭素 / 窒素 / 養分 |
Research Abstract |
1.調査地の設定 タイの東北部に位置するサカエラート野外研究林において、常緑熱帯季節林、落葉熱帯季節林、落葉混合熱帯季節林に20×20mの調査プロットを設定し、植生と土壌の調査を実行した。3つの調査地において、土壌動物の食物源となる細根の現存量の調査を実行した。細根の調査では、土壌の表層から50cmの層から、土壌を採集し、10cmの深さ別に細根の量を測定した。さらに、細根は土壌から水と節により選別し、乾燥した細根の重量を測定した。細根の試料は、養分分析のために用いた。細かい根の分布の特性を明らかにする目的で、土壌の養分分析を実行した。分析の結果、細根は土壌の炭素、窒素の濃度の高い表層0-10cmに多く分布することが明らかとなった。3つの調査地では、土壌の炭素、窒素蓄積の高い、落葉混合林での細根の現存量が最も高かった。2.土壌分解者の現存量を明らかにする目的で、土壌動物の調査を実行した。土壌動物は、主にトビムシ、ササラダニから構成されており、その現存量は、表層の土壌に集中していた。また、土壌動物の現存量は、落葉混合熱帯林で最も高かった。この結果から、土壌分解者の現存量が、細根の現存量と関係していることが明らかとなった。これら予備調査の後に、3つの調査地において土壌動物-土壌の有機物の関係を明らかにするための小型の野外操作実験の設定を行った。各調査地に、人工土壌を封入したメッシュの円筒状の袋(直径7cmで深さ10cm)を120個設置した。その後の、土壌動物の進入、根の定着を測定することで、土壌分解者の群集発達の様式を利用する資源から説明する計画である。
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