2006 Fiscal Year Annual Research Report
熱帯林における細根の生産とそれを利用した土壌分解者群集の維持機構
Project/Area Number |
17405029
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
武田 博清 京都大学, 農学研究科, 教授 (60109048)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
東 順一 京都大学, 農学研究科, 教授 (80115782)
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Keywords | 土壌動物 / 細根の現存量 / ミミズ類 / 土壌の養分 / 炭素現存量 / 窒素現存量 / 熱帯季節林 / 熱帯林 |
Research Abstract |
2008年9月にタイ国の東北部に位置するサラブリ森林調査ににおいて、土壌動物群集と土壌の細根の量の関係を検討した。野外において、以下の調査を実行した。1.熱帯季節林に30mX30mの調査地を設定し、中を36個のサブ調査地にした。各サブ調査地において、20cmx20cmの調査枠を設けて、深さ10おきに3層の土壌を採集した。その後、野外において土壌サンプルから土壌動物を採集した。2.同時に、3層から水洗法により根の採集を行った。また、土壌の3層から土壌分析の土壌を採集した。これらの野外調査のデータを大学に持ち帰り、土壌動物の分類、重量、個体数の計測を行った。また、土壌の細根の重量測定を行った。採集した土壌は、植物防疫の許可の得られた2009年2月に京都大学に輸入した。土壌について、炭素、窒素、無機養分の分析を実行した。以上のようにして、得られた1.土壌動物、2.細根の現存量、3.養分物質の3つのデーターを、解析した結果。この調査地では、土壌動物としてミミズ類が優先していることが明らかとなった。根の量と土壌動物の個体数、現存量の関係を検討した結果、土壌動物の現存量と根の量には、有意な相関関係はみられなかった。2009年2月の調査では、サラブリでの土壌動物の乾燥時期における個体数の調査を実行し、土壌動物は極端に低密度となっていることが明らかとなった。さらに、土壌動物において優先していたミミズ類は、幼体で乾燥時期を過ごすことが明らかにされた。
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