2005 Fiscal Year Annual Research Report
ニュージーランドにおける外来菌根菌のナンキョクブナ林侵入定着に関する研究
Project/Area Number |
17405030
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
田中 千尋 京都大学, 農学研究科, 助教授 (60263133)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
大澤 直哉 京都大学, 農学研究科, 講師 (10221821)
都野 展子 長崎大学, 熱帯医学研究所, 助手 (60295102)
吹春 俊光 千葉県立中央博物館, 植物研究部, 上席研究員 (50250147)
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Keywords | Amanita muscaria / 外来生物 / 侵入種 / 昆虫相 |
Research Abstract |
本年度は、5,月にニュージーランド国Tongariro国立公園ならびにNelson Lake国立公園内のナンキョクブナ林で現地調査を行い、菌類の採集ならびにコドラートの設定を主に行った。 Tongariro国立公園内のナンキョクブナ林ではすでにベニテングタケの発生は終わっており、発生状況の確認は行えなかった。また、近傍のラジアータマツ林においても同様であった。そこで、ランドケアリサーチ研究所の標本データベースをもとに過去に発生が報告されているエリアの植生調査ならびに子実体が確認できる菌類の採集調査を行った。一方、Nelson Lake国立公園では、ベニテングタケの発生状況を確認することができ、子実体の採集、子実体を利用する昆虫の採集を行った。また、ナンキョクブナ林のベニテングタケ侵入箇所ならびに未侵入箇所にコドラートを設定し、植生調査ならびに子実体が確認できる菌類の採集調査を行った。また、本国立公園周辺のラジアータマツ植林地、シラカバ植林地を探索しベニテングタケ子実体の採集ならびに子実体を利用する昆虫の採集を行った。なお、今回のNelson Lake国立公園の採集品は過成熟と雨による痛みが激しく、遺伝子分析用試料としては不適当なものであった。そこで、侵入種のベニテングタケを利用する菌食昆虫の培養羽化実験用に供試した。多型分析に用いる標的遺伝子を探索するに必要なベニテングタケ子実体は北島タウポ市周辺のシラカバ造林地で採集し、ランドケアリサーチ研究所で乾燥標本を作製し、持ち帰った。
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