2007 Fiscal Year Annual Research Report
台湾における大地震後の斜面および河道の地形変化と土砂災害の予測
Project/Area Number |
17405033
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Research Institution | Kagoshima University |
Principal Investigator |
下川 悦郎 Kagoshima University, 農学部, 教授 (60041670)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
地頭薗 隆 鹿児島大学, 農学部, 准教授 (50145455)
寺本 行芳 鹿児島大学, 農学部, 助教 (10301392)
土屋 智 静岡大学, 農学部, 教授 (60197720)
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Keywords | 台湾 / 1999年集集大地震 / 地形変化 / 水文観測 / 斜面崩壊 / 土石流 / 防災対策 / 国際研究者交流 |
Research Abstract |
1999年台湾で発生した地震は甚大な人的・物的被害をもたらした。この地震で急峻な地形を有する山地では多数の斜面崩壊が発生し,多量の土砂が生産された。これらの土砂は雨のたびに侵食され土石流となって流出を繰り返し,山間部の集落に大きな土砂災害をもたらす一方,斜面や河川の地形を大きく変化させている。 本研究の目的は,地震後の土砂災害の推移,土砂災害をもたらす気象・水文特性,地震後の斜面および河道の地形変化を現地調査と観測に基づいて明らかにし,さらに地震後の斜面および河道の地形変化を考慮した土砂災害の予測法を確立して警戒避難などの防災対策の向上を図ることである。 本年度の研究実績をまとめると以下の通りである。 1.地震後の斜面および河道の長期的な地形変化を把握するために,清水渓上流に設置した試験流域(石盤谷渓流域)において,空中写真判読に基づき崩壊地の分布の推移を調査した。 2.石盤谷渓流域の標高800〜1100m区間に設けた19本の横断測線の地形測量を継続して実施した。これらのデータから斜面および河道の地形変化を定量的に明らかにした。 3.地震後の土石流の発生や流出特性の長期的な変化を把握するために,石盤谷渓流域において土石流観測カメラ,雨量計による観測を継続した。2007年には大雨によって比較的規模の大きな土石流が発生した。 4.濁水渓支川陳有蘭渓の豊丘流域に設置した土石流観測カメラ,超音波式水位計,雨量計による観測を継続した。 5.現地調査の際に,台湾共同研究者らと地震後の斜面および河道の地形変化,土砂災害の予測法,警戒避難などの防災対策について討論した。また共同研究者らが開催した研究会に出席した。
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Research Products
(4 results)