2007 Fiscal Year Annual Research Report
アジア、アフリカにおける糸状虫症撲滅計画を促進するための基礎研究とその応用
Project/Area Number |
17406011
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Research Institution | Aichi Medical University |
Principal Investigator |
木村 英作 Aichi Medical University, 医学部, 教授 (70153187)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
平山 謙二 長崎大学, 熱帯医学研究所, 教授 (60189868)
伊藤 誠 愛知医科大学, 医学部, 准教授 (90137117)
磯貝 芳徳 日本福祉大学, 情報社会科学部, 教授 (60079697)
高木 秀和 愛知医科大学, 医学部, 助教 (90288522)
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Keywords | フィラリア症 / 免疫診断 / バンクロフト糸状虫 / IgG4 / 尿ELISA / 国際研究者交流 / スリランカ |
Research Abstract |
1.ケニアにおける尿ELISA法の検討:従来のフィラリア診断用尿ELISAは、ビルハルツ住血吸虫感染者と交差反応を起こすため、野外調査では60%程度の低いspecificityしか得られなかった。組み換え抗原SXP-1の使用および検査法の改良により、specificityを93.4%まで上げることができた。これにより、ケニアでの野外調査が可能となった。 2.東チモールのフィラリア症診断:従来のBrugia pahangi粗抗原、組み換え抗原(BpR1)を比較した結果、粗抗原の有用性が示された。学童・住民約7,000人を対象に、尿ELISAを用いた全国的なフィラリア症の分布調査を実施した。 3.スリランカ、デニヤヤの調査:年1回の集団治療を5年間モニターし、尿ELISA法が集団治療の効果判定に有用であることを示した。 4.スリランカ南部の流行地発見:象皮病患者などの有無にかんする住民情報をもとに、流行地を発見するRapid Assessment Procedureの有用性をHambantota県、Galle県で検討し、住民情報が信頼できることを確認した。 5.象皮病に関する研究:象皮病多発家系(13家系)の患者及び同胞者を対象としてABI Prism Linkage Mapping Set s MD-10を用いて、罹患同胞対解析(ペア数29)を行った。16番染色体長腕上(16q12.1)に設定されたマーカーD16S415にLod scoreで2.076327(多点解析)、第4染色体長腕上(4q32)に設定されたマーカーD4S413に2.654130と、少ないサンプル数としては比較的有意と考えられるスコアを得た。
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Research Products
(6 results)