2006 Fiscal Year Annual Research Report
計算困難な問題への混成アプローチ:近似,並列化,Randomization
Project/Area Number |
17500012
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Research Institution | Tokyo Denki University |
Principal Investigator |
陳 致中 東京電機大学, 理工学部, 教授 (00242933)
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Keywords | 生物系統木再構築問題 / 最大三角形パッキング問題 / 確率近似アルゴリズム / 多項式時間近似スキーム / 確率アルゴリズム / グラフアルゴリズム / 最大b-マッチング問題 / 脱確率化 |
Research Abstract |
まず,k-定数次数生物系統木再構築問題のための近似アルゴリズムを3つ設計した. 1つ目は2-定数次数生物系統木再構築問題のための多項式時間限定近似アルゴリズムである.このアルゴリズムは近似率8を達成する.その設計の過程で,まずこの問題を整数計画問題として定式化したが,その定式化は自明なものではない.自明な整数計画問題を線形計画問題に緩和して多項式時間内で解き,得た実数解をさらに整数に丸めると,よい近似解を得ることができない.本研究で提案した定式化は自明な整数計画問題にさらに一組の非自明な不等式を加えることによって得られている. 2つ目は3-3次生物系統木再構築問題のための二次時間限定近似アルゴリズムである.このアルゴリズムは近似率12を達成する.このアルゴリズムの中で最大b-マッチング問題をうまく使っている.また,そのアルゴリズムの解析で最適解の構造をいくつか明らかにしている. 3つ目はk-定数次数生物系統木再構築問題の最大化バージョンに対する多項式時間近似スキームである.その設計の過程で,まずこの問題の最大化バージョンに対する確率的多項式時間近似スキームを設計して,次に条件付き期待値法を使って確率的多項式時間近似スキームを脱確率化した。特に,確率的多項式時間近似スキームの設計で,random samplingという手法と動的計画法を有効に組み合わせている. 次に,最大三角形パッキング問題のための確率近似アルゴリズムをを設計した.この問題に対して,HassinとRubinsteinは確率近似アルゴリズムを提案して,それが期待近似率89/169を達成すると主張した.しかし,本研究者は彼らのアルゴリズムの解析に間違いがあったことを指摘して,彼らは彼らのアルゴリズムの期待近似率が43/83しかないと修正した.本研究で,彼らのアルゴリズムを根本的に改良して,期待近似率88.85/169の確率近似アルゴリズムを設計できた.
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Research Products
(3 results)