2007 Fiscal Year Annual Research Report
計算困難な問題への混成アプローチ:近似、並列化、randomization
Project/Area Number |
17500012
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Research Institution | Tokyo Denki University |
Principal Investigator |
陳 致中 Tokyo Denki University, 理工学部, 教授 (00242933)
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Keywords | Tandem複製歴再構築問題 / 多項式時間近似スキーマ / 最大2-辺彩色問題 / 最小因子2-パッキング問題 / NP困難性 / APX困難性 / 組み合わせ最適化 |
Research Abstract |
まず、tandem複製歴再構築問題の多項式時間近似アルゴリズムを2つ設計した。その1つはすべての複製ブロックのサイズが1であるスペシャルケースに対する多項式時間近似スキーマである。そのスキーマは以前のものより效率が良い。たとえば、近似率5/3を達成するのに、以前の多項式時間近似スキーマは時間量O(n^7+mn^3)を要したが、新しい多項式時間近似スキーマは時間量O(n^4+mn^3)を要する。ここで、nは入力の文字列数で、mは各文字列の長さである。設計したもう1つのアルゴリズムはすべての複製ブロックのサイズが2以下であるスペシャルケースに対する多項式時間近似アルゴリズムである。そのアルゴリズムは時間量O(n^<11>m)と近似率6を達成する。本研究より以前、このスペシャルケースに対する多項式時間近似アルゴリズムで定数の近似率を達成するものが知られていなかった。本研究で提案した新しい近似アルゴリズムはtandem複製歴を表すモデルの深い構造に基づいており、更なる改善の可能性を潜めている。 また、単純グラフにおける最大2-辺彩色問題の多項式時間近似アルゴリズムを1つ設計した。そのアルゴリズムは時間量O(n^2m^2)を要し、近似率0.814を達成する。以前の研究で多項式時間近似アルゴリズムによって達成される最高の近似率が0.8であった。近似率の改善が小さく見えるかもしれないが、この問題がAPX困難であるため近似率がいくらでも1に近づけるというわけではない。また、Kosowskiらはこの問題の応用例として最小[1,Δ]-因子2-パッキング問題の近似アルゴリズムを設計した。彼らのアルゴリズムは近似率(42Δ-30)/(35Δ-21)を達成する。その近似率はΔが大きいとき1.2になる。本研究で提案した最大2-辺彩色問題の多項式時間近似アルゴリズムを最小[1,Δ]-因子2-パッキング問題に応用すると、近似率1.186の新しい多項式時間近似アルゴリズムを得ることができ、Kosowskiらの結果を改善したことになる。
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Research Products
(4 results)