2005 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
17500014
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Research Institution | Nihon University |
Principal Investigator |
谷 聖一 日本大学, 文理学部, 教授 (70266708)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
夜久 竹夫 日本大学, 文理学部, 教授 (90102821)
戸田 誠之助 日本大学, 文理学部, 教授 (90172163)
山本 慎 中央大学, 理工学部, 教授 (10158305)
原 正雄 東海大学, 理学部, 助教授 (10238165)
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Keywords | アルゴリズム / 計算量理論 / トポロジー / 結び目理論 / 量子計算 |
Research Abstract |
本研究では、位相幾何学における計算問題のうち,結び目及び絡み目の分類,結び目及び絡み目の不変量の決定,空間グラフの分類に関する計算構造を明らかにし,その計算量を解明することを研究目的としている.結び目の自明性判定問題がNP∩co-NPに属するという予想を解決することは本研究の目的の1つである.結び目・絡み目・空間グラフはいずれも3次元空間に埋め込まれた折れ線として表すことが可能である.本年度は,研究計画に従い,自明性判定問題の計算量解析を支援するソフトウェアの開発(フェーズI)を行った.この支援ソフトウェアは,GUI上でダイアグラムを描くと,描いたダイアグラムに対応する絡み目を十分詳細に三角分割された空間の1-骨格として表現する.また,結び目の近傍を2回重心細分した後の近傍を抽出することも可能である.来年度以降,各種判定アルゴリズムを実装する計画であるが,本ソフトウェアの開発により基盤が整ったといえる.絡み目のJones多項式の最高次数を決定する問題が計算量クラスC=Pに属することを示すことも,本研究の目的の1つであるが,その目的と関連して,本年度は,グラフのTutte多項式や彩色多項式の最高次数の決定や係数の決定,また,これらの多項式不変量の特定の点における値の評価や正負の判定問題などに関する先行研究を研究計画に従い調査した.残念ながら調査に留まり顕著な知見を得ることができなかったが,それらには重要な未解決問題も多く,来年度はそれらの解決を目指す.
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Research Products
(2 results)