2006 Fiscal Year Annual Research Report
数理生態学に基づく群れの対話的アニメーションに関する研究
Project/Area Number |
17500077
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Research Institution | Nihon University |
Principal Investigator |
吉田 典正 日本大学, 生産工学部, 助教授 (70277846)
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Keywords | 数理生態学 / 群れのアニメーション / Boidアルゴリズム |
Research Abstract |
本研究では,数理生態学におけるロトカ・ヴォルテラの式に基づき,群れの各個体が出産・成長・死亡を繰り返しながら個体数を変化させる対話的なアニメーションに関する研究を行った.魚や鳥などの群れの動きを表現する研究はCraig ReynoldsによるBoidアルゴリズムを初めとして多くあるが,異なる2種の魚(生物)が同じ餌を競い合うなどの互いに競争関係にある状況において,2種の魚(生物)の個体数をなんらかの法則に従わせて時間とともに変化させるような群れのシミュレーションを行う研究は見受けられない.本研究の主たる成果を次に示す. (1)数理生態学におけるロトカ・ヴォルテラの式に基づき,群れの個体数が時間とともに変化する視覚的提示を伴う「生態系の時間的変化」の可視化を行った.群れの各個体数は,支配方程式(ロトカ・ヴォルテラの式)に基づき変化する.支配方程式には,競争関係にある2種および被食者-捕食者関係にある式を利用した. (2)(1)の理論を実装する対話的なプログラムを作成した.個体数を,リアルタイムで変化させることができ,さまざまな状況の可視化をユーザは対話的に生成することができる. (3)大規模な群れの動作を効率的に行う手法として,フラクタルに基づく手法を考案した.通常の群れをリアルタイムで表示可能な個体数は2千匹程度であるが,フラクタルによって一万匹以上を表示可能なことを確認した.しかしながら,フラクタルによる群れの生成は,時として不自然な振舞いをすることがあり,今後さらに工夫・改善をしていくことが必要である. (4)魚の尾ひれの動きをGPUによって効率的に動作させ表示する手法を構築した.これにより,約4倍の高速化を確認した.
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Research Products
(4 results)