2005 Fiscal Year Annual Research Report
LPNMRに基づくエージェント・コミュニケーションの形式化に関する研究
Project/Area Number |
17500098
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Research Institution | Shibaura Institute of Technology |
Principal Investigator |
若木 利子 芝浦工業大学, システム工学部, 教授 (50317369)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
澤村 一 新潟大学, 自然系, 助教授 (40282991)
新田 克己 東京工業大学, 大学院・総合理工学研究科, 教授 (60293073)
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Keywords | 議論(argumentation) / マルチエージェント / セマンティックWeb推論 / オントロジー知識 / OWL DL / DL SHOIN(D) / Answer Set Programming / ECLP |
Research Abstract |
近年、各エージェントが各自の知識を持ちお互いに議論(argumentation)による推論により問題解決をするマルチエージェントシステムが提案・実装され,稼動している。ここではエージェントが持つ知識は,対象問題に関する言明文(ルール)で表現されているが,オントロジー知識は用いられていない。一方,Web上の電子商取引等の問題では,各エージェントは売買に関する戦略的知識(ルール)以外に商品等に関する共有のオントロジー知識を用いた推論が必要と考えられる。最近,セマンティックWebの分野でオントロジー記述言語OWLが標準化され,そのサブクラスのOWL DLと記述論理(Description Logics)のクラスのDL SHOIN(D)との意味論的同値性が示されている。本研究では, (1)セマンティックWeb上のオントロジー知識がOWL DLで表現されていると想定し,複数の議論エージェントが,これらのオントロジーを共有知識として参照・推論しつつ,各自の戦略的知識(i.e.非単調ルールの集合。正確にはEALPの論理プログラム)に基づき,互いに議論・推論を行って問題解決するマルチエージェントの推論方式の検討, (2)(1)に基づきオントロジーに関するDL推論系と議論エージェントシステムとの統合推論システムの実現を,行った。実装したシステムは, (i)OWL DLで記述されたオントロジーを記述論理SHOIN(D)表現に変換,及び逆変換, (ii)記述論理(DLSHOIN(D))で表現されたオントロジーに関する推論を行うDL推論系, (iii)(ii)のDL推論系にアクセス可能な議論エージェントシステム, で構成される。特に(ii)のDL推論系は、DL SHOIN(D)と類似の記述論理で表現されたオントロジーをAnswer Set Programmingに基づくHeymansらの方法を用いてECLPの論理プログラム表現に変換し,ASPソルバー:DLVでDL推論計算を行っている。Heymansらの方法では,記述論理で表現されたオントロジー知識に加え,記述論理で表現できないがDL-safeルールで表現可能なオントロジーの表現と推論が可能である。さらにシステム実装後,電子商取引等の種々の問題に本システムを適用して有効性等の評価を行った。 なお本研究は5月に函館で開催されるAAMAS 2006国際会議でデモ発表を行う。
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Research Products
(2 results)