2006 Fiscal Year Annual Research Report
LPNMRに基づくエージェント・コミュニケーションの形式化に関する研究
Project/Area Number |
17500098
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Research Institution | Shibaura Institute of Technology |
Principal Investigator |
若木 利子 芝浦工業大学, システム工学部, 教授 (50317369)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
澤村 一 新潟大学, 自然系, 助教授 (40282991)
新田 克己 東京工業大学, 大学院・総合理工学研究科, 教授 (60293073)
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Keywords | 議論(argumentation) / マルチエージェント / セマンティックWeb推論 / オントロジー知識 / OWL DL / DL SHOIN(D) / 対話的証明論 / EALP |
Research Abstract |
本研究では,複数のエージェントが各自の知識ベースを持って,他のエージェントと議論,反論,交渉,協調により意思決定(合意形成)行なうマルチエージェントシステムを対象とし, (1)各エージェントが持つ知識や信念の表現, (2)複数エージェントのコミュニケーションの形式化と推論計算メカニズム, の提案と実装・評価を具体的な研究課題とする。アプローチの特色として,近年,LPNMR(論理プログラミングと非単調推論)の分野で進展しつつあるAnswer Set Programming(ASP,解集合プログラミング)の意味論や多値論理に基づく議論フレームワークを理論的ベースとしたエージェント問コミュニケーションの形式化を提案する。 【研究実績の概要】 1. LPNMRに基づくエージェント間コミュニケーションの形式化研究 電子商取引では売り手と買い手が売買に関するルールベース知識とオントロジー知識の両者を用いて,商品売買の交渉を行っているが,従来の議論エージェントシステムではオントロジー知識は扱えなかった。本研究では,セマンティックWeb上のオントロジー知識を活用して議論をする新しいマルチエージェントのコミュニケーションの形式化と推論・計算メカニズムを提案した。具体的には各エージェントは共有知識としてのセマンティックWeb上のOWL DLで記述されたオントロジーと各自固有のEALP(或いはELP)のルールベース知識を参照できると想定し,OWL DL表現からSHOIN(D)表現に変換されたオントロジーを推論するDL推論系(記述論理定理証明器)と,EALP(或いはELP)のルールベース知識に基づくマルチエージェントの議論による推論を整合的に統合して,ルールとオントロジーの両者が扱えるマルチエージェントの議論システムを実現し,feasibility studyと有用性評価を行った。 2. 1の成果については,AAMAS'06国際会議,COMMA'06国際会議,人工知能学会論文誌(2007年),電子情報通信学会技術報告(2007年)等にて研究発表を行った。さらに2007年6月にAWIC'07国際会議にて研究発表を行う。 3.その他 LPNMRに基づく1エージェントの推論に関する研究として,生成と検査の論理プログラムの統合による優先順位付き極小限定の定理証明器の構築と性能評価を行い,PREFS2006国際ワークショップにて研究発表を行った。
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Research Products
(10 results)