2006 Fiscal Year Annual Research Report
マルチエージェントシステムを用いた都市防災力の評価手法の検討
Project/Area Number |
17500099
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Research Institution | Meijo University |
Principal Investigator |
高橋 友一 名城大学, 理工学部, 教授 (80278259)
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Keywords | エージェント / 減災 / シュミレーション工学 |
Research Abstract |
都市防災計画の評価に,災害のシミュレーションに加え、救助隊の活動・市民の避難行動といった人間活動をシミュレーションできるマルチエージェントシステムのアプローチは有効な手段と考えられる.エージェントシステムを実用に供するには,そのシミュレーション結果が妥当であることが求められる,名古屋市を例にとり,エージェントアプローチの防災救助シミュレーションが防災計画の評価に使用できるかを検討している. 18年度の計画項目に対する進捗は以下のとおりである. 1)名古屋市の各区、住宅密集地区(米野)に対してエージェントベースの災害救助シミュレーションを行い,その延焼率と名古屋市の被害想定資料にあるマクロレベルのシミュレーションによる延焼率の間に相関関係がある事を示した.又、地図のスケールなどを調整することにより、絶対値も同じオーダーに出来ることを示した. 2)エージェントベースの災害救助シミュレーションにおいては、消防工一ジェントがミクロレベルの活動をまとめマクロレベルの評価(延焼率)に加え、そのミクロレベルでの結果に対する解析方法を検討した. 3)ログ情報からエージェントの動きの変化をエージェント状態遷移として捉え、状態遷移を確率モデルで記述する試みを提案、その遷移行列の固有値、固有ベクトルから、エージェントの動きを定性・定量的に表現しうる事を示した。 19年度は, ・多くのシミュレーション結果に対し、上記(3)の定性・定量的な指標の有効性を確認するとともに、 ・市民エージェントに避難あたって避難所に位置などの事前情報の有り無し、 ・道路・市街地データの詳細化、避難誘導情報の提示 などの要因を考慮した評価を行う.
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Research Products
(6 results)