2006 Fiscal Year Annual Research Report
フレキシブルシステム設計支援のための並列多目的遺伝的アルゴリズムの開発
Project/Area Number |
17500100
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Research Institution | Doshisha University |
Principal Investigator |
廣安 知之 同志社大学, 工学部, 助教授 (20298144)
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Keywords | フレキシブルシステム / 多目的 / 遺伝的アルゴリズム / 並列処理 / PCクラスタ / グリッド |
Research Abstract |
本年度は以下のサブテーマでフレキシブルシステム設計支援のための並列多目的遺伝的アルゴリズムの開発を行った.すなわち, 1)パレート解集合のフレキシブル性 2)並列多目的遺伝的アルゴリズムに適した近傍交叉の効果の検討 である. パレート解集合は,目的関数空間に存在する.変数を変動させて関数の広い範囲をカバーするのがフレキシブル性が高いわけだが,パレート解に着目した場合,変数を変動させると,パレート解集合にあった現在点が,パレート面から離れてしまう場合と,そのまま別のパレート解へと移動する場合の2種類が考えられる.パレート解集合のフレキシブル性が高いとは,少ない変数の数でより広い範囲のパレート解集合を表すことを言う.パレート解集合のフレキシブル性を判断する手順について検討し,アルゴリズムを開発した. 近傍交叉は目的関数空間において近接している個体同士で交叉を行う.並列多目的遺伝的アルゴリズムでは,これらの交叉を行う個体を各並列計算ノードに送信し,子個体生成および評価を行うことで効率的な並列化が期待される.また,生成する個体数を調整することで,グリッド計算環境のような各計算ノードが不均一な環境にも適用可能となる.しかしながら,このような交叉が解探索性能を低下させてしまってはならない.そのため,近傍交叉の解探索性能を検討し,非常に効率的な交叉手法であることを確認し,並列計算環境に適していることを検討した.
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Research Products
(4 results)